ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/rebelpepper (35)

  • 日本とアジアの間にそびえ立つ巨大すぎる慰安婦像

    <いわゆる「慰安婦」問題では、繰り返し謝罪する日に繰り返し謝罪が要求され、まるで終わりが見えない> 「世界慰安婦記念日」の8月14日、韓国の市民団体は、新たにつくったカラー彩色の慰安婦像をソウル151号路線のバスに設置した。最初の慰安婦像がソウルの日大使館前に置かれたのが11年12月14日。昨年12月に釜山の総領事館前に当時37体目となる慰安婦像が設置されると、日政府は特命全権大使と釜山の領事を召還したが、その後も慰安婦像設置の動きが止まる気配はない。 第二次世界大戦中、日軍は多くの従軍慰安婦を召集したが、その中には日人も朝鮮人も、台湾人も中国人もいた。戦後になって韓国中国台湾は慰安婦の召集が強制で、非人道的な虐待やレイプを受けたと強調。この20年来、何度となく謝罪と賠償を要求してきた。 この問題に対する日政府の謝罪の姿勢は一貫しているが、「国家の意志の下での慰安婦の強制連

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    Baatarism 2017/08/25
  • 死の淵に立っても劉暁波を容赦しない「人でなし」共産党

    <ノーベル平和賞を受賞した人権活動家の劉暁波は獄中で末期癌になっているが、中国共産党は釈放どころか見舞いを受けるというまっとうな権利も与えていない> ここ数日、世界中の中国に関心がある人の間で一番話題になっているのが作家・人権活動家の劉暁波の病状(13日夕方に死去と報道された)だ。彼は「08憲章」を起草して08年に逮捕され、09年に「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年の有罪判決を受けた。10年にノーベル平和賞を受賞した時は獄中にいた。授賞式の空っぽの椅子は、その1年の中でも記憶に残るニュースになった。 劉暁波は友人を通じて、同じ死ぬにしても中国国外でむしろ死にたい、という強い願いを公表。長期にわたり軟禁され、その結果病になったの劉霞を心配し、彼女が彼と一緒に自由な世界に行くことを望んでいる。 刑務所に行く以前から、劉暁波には肝炎の病歴があった。しかし刑務所の極めて劣悪な住環境と飲が彼の

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    Baatarism 2017/07/13
  • 習近平が私営企業に押す「共産党印」の不安

    中国共産党が開始した、私営企業内に党組織を作る運動が中国の経営者たちを戦慄させている。私有財産を公有化した文化大革命時代の政策を連想させるからだ> 中国共産党は最近、すべての私営企業を対象に「党建設がすべてを覆う」という運動を始めた。中国歴史を少しでも知っている企業主たちの中には仰天し、自分の会社を閉じて全ての家族を海外に移民させた者もいる。 中国共産党が全ての企業の中に党組織をつくるだけなのに、どうして彼らはこのように恐れるのだろうか。 49年の共産中国建国後、毛沢東は「公私共営」という社会主義改造政策の名の下に全ての非公営企業、全ての土地、無数の商人と企業主の財産を公有化した。多くの金持ちは迫害され死亡し、政治の動揺で中国経済は停滞。30年間も発展のチャンスを逃した。76年に毛沢東が死去すると文革は終わり、鄧小平が「改革開放」を始めた。 鄧小平とその後の共産党の指導者の戦術は、私有

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    Baatarism 2017/06/19
  • 「愛国」という重荷を背負った中国国産旅客機

    中国初の国産旅客機のニュースにネットでは称賛が溢れているが、エンジンシステムなど主要な部分はアメリカ製。それでも国産と宣伝される愛国主義こそが最大の「重荷」> 中国商用飛機有限公司(コマック)の開発する旅客機C919は5月5日午後、上海浦東空港で初飛行に成功した。これは、業界の二大巨頭ボーイングとエアバスに対する中国航空工業界の挑戦である。そして、かつての「中国商業航空の夢」が数十年後にようやく迎えた夜明けでもある。 今回、どの中国メディアも「中国初の国産旅客機が初めて公開飛行した」と報じた。しかし中国共産党は1970年、「運10」という旅客機プロジェクトを許可。独自に研究を重ね、1980年に「運10」の初飛行に成功した。その後、何度も飛行テストは行われたが、この後に生まれた「つくるより買う、買うより借りる」という風潮のせいで、最後は予算不足を理由に開発停止になり、研究開発チームは解散し

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    Baatarism 2017/05/11
  • 「密告奨励法」で中国は暗黒時代に逆戻り

    <北京市は今月、スパイ取締りの手がかりとなる通報を奨励する新規定を交付。市民を相互監視させるやり方は、まるで共産主義下の旧ソ連や毛沢東時代の中国の再現だ> 北京市当局は4月10日、「公民によるスパイ行為の手がかり通報奨励弁法」という新規定を交付した。新規定は市民が電話や投書、直接訪問するなどの方法で、スパイ取締部門の北京市国家安全局に手がかりを提供することを奨励。通報に対して最高で50万人民元(約800万円)の奨励金を支払い、通報者の個人情報と身の安全は守る、と定めている。 習近平が中国のトップに就任して以来、反政府的な主張をする人々への取り締まりはますます激しくなっているが、外国人の管理もどんどん厳しくなっている。布教活動やNGO、あるいは人権活動に関わる外国人がスパイの罪名で秘密裏に逮捕される事件はしょっちゅうだ。 現在、この新しいスパイ通報規定がとんでもない結果をもたらすのでは、との

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    Baatarism 2017/04/25
  • トランプから習近平への「初対面の贈り物」

    中国トランプを「買収しやすいビジネスマン大統領」と見ていたが、トランプは初の米中会談に合わせてシリア空爆を実行するという想定外のパンチを習近平にお見舞いした> 終わったばかりの「川習会(トランプ・習近平会談)」のニュースは中国のネット上で大きな話題になっている。中国共産党は今回の訪問をかなり重視していたが、それは彼らが対面する新大統領が「想定外」のカードを切る人物だからだ。 トランプは当選する前から、中国に対する強硬な主張を繰り返していた。海外に流出した就業機会を取り戻す、あるいは米中間の貿易赤字を逆転させる......といった具合だ。昨年の米大統領選挙の期間中、アメリカだけでなく全世界の世論のかなりの部分は一方的にヒラリー・クリントンが当選すると考え、ビジネスマン出身のトランプを嘲笑した。中国も例外でなく、この候補者の勝利に対応する準備がまったくできていなかった。 トランプは大統領就

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    Baatarism 2017/04/10
  • 中国の人権をめぐって日米の立場が「大逆転」

    <日はこれまで中国の人権問題に積極的に関わろうとしなかったが、最近は徐々に西側諸国のスタンスに近づいている。一方、トランプ政権のアメリカは、人道主義の旗を捨ててしまったようだ> カナダのグローブ・アンド・メール紙の最近の報道によれば、西側11か国の駐中国大使が2月27日、連名で中国公安部の郭声琨部長に対して手紙を出した。「709事件」(編集部注:15年7月に中国各地で人権派弁護士が一斉に当局によって拘束された事件)で捕まった多くの弁護士が拘束期間中に受けた残虐な取り調べについて、独自調査するよう要求したのだ。 長期にわたって拘束を続け、その間外部と連絡させないやり方は国際人権法に違反しており、中国当局は指定した住居に対象者を住まわせて監視するのをやめるべきだ、ともうながしたという。 11カ国の大使が連名で手紙を出した2日後、つまり3月1日から中国共産党は「宣伝マシーン」を起動。官製メディ

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    Baatarism 2017/03/30
  • 白雪姫を「禁書」にする共産党の危機感

    <西側の価値観の流入を防ぐため、中国政府は子供向けの外国製書籍の販売を規制する通達を出した。思想統制はますます強化されている> まもなく赤ちゃんが生まれる中国のお父さんお母さん! 輸入物の粉ミルクとオムツだけでなく、外国製の子供の読み物を買いだめしたほうがいい。なぜか。これらのはもうすぐ読めなくなるからだ。 児童書は中国の書籍市場の中でもっとも良く売れているジャンルだ。しかし品質がいい中国語の優良書はとても少なく、それゆえ中国の出版社は海外の子供向け書籍を大量に買い付けている。 中国の若いお父さんお母さんの多くが、子供に外国絵だけを読ませる。子供も外国絵が大好きで、その結果イギリスやアメリカ、日といった国の価値観が知らず知らずのうちに子供に浸透しているが、親たちはこういった外国絵が子供たちの心をより美しくしてくれる、と感謝している。 しかし、最近ネット上で伝わった禁止令はこういっ

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    Baatarism 2017/03/17
  • 「中国ATM」から援助を引き出すパスワード

    <ダライ・ラマを招待しないと表明しただけで多額の援助を中国から引き出したモンゴル。中国政府から金を出させるには、「偉大なる中華」の権威を承認するだけでいい> 昨年11月、チベットの精神的指導者ダライ・ラマ14世がモンゴルを4日間訪問したことが中国共産党の不興を招いた。中国外務省はモンゴルにダライ・ラマを受け入れないよう求めたが、モンゴル仏教の指導者はダライ・ラマの訪問が全くの宗教目的であり、政治と無関係だと反論。共産党はこの説明を受け付けず、両国の外交関係は急速に冷却化した。2国間の会議は無期限延期となり、経済協力も一時停止した。 しかし共産党はモンゴルの存在を無視できず、経済危機のモンゴルにとっても中国投資と貿易は重要だ。結局、モンゴルは共産党に屈服した。外務大臣のムンフオリギルはダライ・ラマ訪問の影響が宗教の範疇を超え、モンゴルと中国の関係に悪影響が生じたと認め、ダライ・ラマをモンゴ

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    Baatarism 2017/02/28
  • 政府に優しく外国に厳しい中国人の「二面性」

    中国人は国内問題では政府に対してどこまでも寛容だが、その反面、外国人に対しては少しの譲歩も見せない二面性を発揮する> 共産党の洗脳教育のおかげで、中国人は政治問題に対して奇妙な二面性を発揮する。国内問題に対する彼らの態度は非常に寛容だ。政府を思いやり、政府に代わって弁明する。典型的な「ストックホルム症候群」の心理状態だ。 ところが国際問題となると、外国に対しては少しも譲ろうとしない。相手の立場に配慮するという考え方はせず、「お前が死ねば俺が生き残る」的な戦時の心理状態に置かれる。 たとえば、ますますひどくなるPM2.5の問題。多くの中国人は「すべての国家は工業化の過程で環境汚染を経験する。これは避けられない」と言う。イギリスと日歴史を挙げ、中国PM2.5問題を弁解するのだが、彼らは政府の問題ある姿勢は無視している。 北京大学公衆衛生学部の教授が15年にまとめた研究によれば、13年に

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    Baatarism 2017/02/09
  • アパホテルを糾弾する前に中国共産党がやるべきこと

    中国共産党は、歴史の真実の上に数えきれないほどうそをついている。南京大虐殺についても、2つの疑問が拭えない> ニューヨーク大学の学生2人が最近ネットにアップした映像が、中国だけでなく全世界に波紋を広げている。映像は、彼らが日のアパホテルの客室でアパグループの元谷外志雄代表が書いたが置いてあるのを見つけたが、は南京大虐殺や慰安婦の強制連行の歴史を否定するものだった――という内容だ。ソーシャルメディア新浪微博(シンランウェイボー)の彼らのアカウント上で公開されたこの映像は75万回近く転送され、40数万個も「讃(いいね)」が付いた。再生回数は既に1億2000万回を超えている。 もともとあまり良くなかった日中両国の国民感情は、この事件でさらに悪化した。南京大虐殺をめぐる論争は再び中国の人々の怒りに火を付け、ネットユーザーは次々にアパホテルのボイコットを呼び掛けた。まず中国のホテル予約サイト

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    Baatarism 2017/01/26
  • 中国政府が新たに始めた「外国人差別」の脅威

    中国政府が都市部で試行を開始した外国人の労働許可制度は、人材を3つのランクに分類して管理する「差別的」な仕組み> 1958年1月9日、毛沢東は「中華人民共和国戸籍登記条例」に関する主席令にサインし、この法律を公布した。中国人の戸籍を都市と農村の2つに分け、移住の自由を制限し、当局の許可がないまま元の居住地を離れた農民が「盲流」と呼ばれ、政府によって逮捕あるいは強制的労働教養所送りにされる制度だ。この時から農民は自由を失い、土地にしばりつけられた1ランク下の「賎民階級」となってしまった。改革開放後の数十年間で戸籍制度は何度も改革されたが、都市と農村という二元構造の質はまったく変わることがなかった。中国が抱える都市と農村の隔絶、大き過ぎる貧富の格差という問題の根っこはここにある。 人をランク付けするこの種のやり方は重大な人権侵害だ。しかし戸籍制度のある社会で長く暮らし過ぎたため、中国人の感

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    Baatarism 2017/01/10
  • PM2・5襲来に習近平がクールでいられるのは

    <北京をはじめ中国の都市部は、環境基準をはるかに超える数値のPM2.5に襲われている。中国政府は、これだけひどい大気汚染を「気候災害」と位置付けようとしていて、人々もだんだん感覚が麻痺して「天災」と見なすようになってきている> PM2.5は空気中にある直径2.5マイクロメートル以下で、呼吸によって肺に入り込む微粒子状物質だ。PM2.5は人間の排出行為によって発生し、主に燃焼過程で生まれる。PM10(直径約10マイクロメートル)の粒子は鼻腔内の鼻毛によってい止められるが、PM2.5は普通のマスクでは完全に防ぐことができない。微粒子状物質の吸着した化学物質が肺胞に侵入して、呼吸系を回復不能に傷つけるだけでなく、心臓や血管と神経系に悪影響を与える。WHO(世界保健機関)の環境基準によれば、PM2.5指数は10(1立方メートルごとに10マイクログラム)以下が安全値。ところが、中国の多くの場所のP

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    Baatarism 2016/12/21
  • 「トランプ劇場」に振り回される習近平

    トランプ次期大統領と台湾総統の電話会談に、中国政府は大いにうろたえた。しかも習近平は、最後の同盟国とみていたロシアからも裏切られた> トランプ次期米大統領と台湾の蔡英文総統が先週金曜日に電話会談したが、会話後のツイートでトランプは蔡を「The President of Taiwan」という肩書きで呼び、これが大騒ぎになった。トランプ支持で共産党シンパの中国人は目を覚まし、「トランプがどんな人間がようやく分かった。彼とわれわれは同じ船に乗っているわけではない」と、ソーシャルメディアに書き込んだ。その一方、トランプ支持でアンチ共産党中国人は、トランプが期待外れの人物ではなかったと踊り上がって喜んだ。 【参考記事】トランプ・蔡英文電話会談は周到に準備されていた? 中国政府はこの電話会談で大いにうろたえた。それはトランプが79年の台湾断交以来の米中関係におけるタブー、すなわち「1つの中国」を認

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    Baatarism 2016/12/08
  • 「中国の夢」vs「アメリカの夢」の勝者は?

    中国共産党シンパも反共産党も、どちらも自分たちの都合のいい部分だけを見てトランプ政権を歓迎しているのは、トランプ外交の不明瞭さを何よりも表している> 「大富豪トランプ」の存在のお陰で、今回のアメリカ大統領選はおそらくここ最近で最も世界的な注目を集めた大統領選になったが、この選挙で私はおもしろい現象に気付いた。 中国共産党の支配を支持する中国人の多くは、トランプの当選でアメリカが衰退すると考えている。彼は中国経済にとって不利なTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱だけでなく、ヨーロッパとアジアの同盟国に対して、もしも彼らが十分な費用を払わないならアメリカは金輪際「世界の警察官」の役割を果たすつもりはない、と公言している。この状況は中国外交にとって有利――という訳だ。 一方、私の知っている海外で民主化運動に関わる中国人の中でも、強くトランプを支持する人がたくさんいた。共和党は民主党に比べ

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    Baatarism 2016/11/25
  • 「核心」習近平が向かう終身独裁者への危うい道 | 辣椒(ラージャオ、王立銘) | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    中国の指導者の中でも最高位の呼称「核心」を自分に対して使わせるようになった習近平は、かつて毛沢東が歩んだ終身独裁者への道を歩みつつある> 2016年10月27日は習近平にとってかなり重要な1日だった。共産党の機関紙「人民日報」は党の重要会議「6中全会」閉幕を伝える社説の中で、正式に「習近平同志を核心とする党中央」という表現を使った。 「核心」は中国政治の中でとても大きな意味がある言葉だ。中華人民共和国の創建した第1世代の指導者で、独裁者でもあった毛沢東にしてみれば、「核心」の肩書を持つ者は自分一人で十分。ところがその後任者の鄧小平は、自分の呼称に「鄧小平を核心とする党中央」という言い方を使い、さらに後継者として江沢民を指定した後、この称号を江に贈った。しかしその後任の胡錦涛は権威が足らず、江は胡にこの称号を授けなかった。習近平が自分で「核心」の帽子をかぶり始めたことは、彼が「皇帝の夢」へ

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    Baatarism 2016/11/08
  • 香港学生リーダーを捕まえる「邪悪な竜」の長い爪

    <香港の学生運動のリーダーがタイ入国の際に警察に拘束され、国外追放となった。最近、中国共産党は弾圧の手をタイにまで伸ばしている> 「雨傘運動」で活躍した香港の著名な学生リーダー黄之鋒(ジョシュア・ウォン)が、バンコクで76年に起きた学生運動の40周年記念活動に出席するため当地に向かったのは10月4日のこと。ところが思わぬことに、バンコクの空港に到着すると彼はたちまちタイ警察に拘束されてしまった。 全世界が注目する中、12時間の拘束の後、ウォンは国外追放処分になった。香港に到着後、ウォンは記者に対して拘留時にタイ警察から「どのようにでも処分できる」と威嚇されたことを明らかにした。国外追放にあたって、タイ当局は出入国に関する法規によってウォンの入国を拒絶し、すでに彼をブラックリストに入れた、と文書で告知した。 ウォンの拘束を知った時、私がまず思ったのは「彼は中国に送還されて、中国中央電視台(C

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    Baatarism 2016/10/13
  • スマホに潜む「悪魔」が中国人を脅かす

    <10月から中国では、ネット上で発信されるすべての情報が犯罪捜査の証拠となる。これまでにも中国人の言論の自由は著しく制限されてきたが、今後その捜査対象はさらに拡大することになる> 今週の土曜日は中華人民共和国の建国記念日である国慶節だ。国を祝う祝日に何とも皮肉なことだが、この日から中国ネットの言論空間はさらに一歩、暗闇へと足を踏み入れる。 最高人民法院と最高人民検察院、公安部が先日、ソーシャルネットワークの微博(ウェイボー)や微信(WeChat)、そのほかのブログだけでなく、ショートメッセージやメールで発信される情報についても10月1日から犯罪捜査の証拠にできる、という新規定を公表した。ユーザーの登録情報や身分証情報、電子商取引記録、通信記録、文章、写真、音楽、映像も例外ではない。 政府系メディアはこの重大な決定について報じる時、次のような恐喝的な言葉を使った。「あなたが微博や微信で発表し

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    Baatarism 2016/09/28
    中国では彼の漫画をネットで送信するだけで、当局に拘留されるそうです。
  • 自国を守る「防護壁」の北朝鮮に利用される中国

    中国共産党はこれまで北朝鮮を対アメリカの「防護壁」と見なしてきたが、金正恩が戦争の準備を進めていることで、逆に中国北朝鮮の「防護壁」になってしまった> 北朝鮮の金正恩政権は、核実験とミサイル発射で絶え間なく東アジアの秩序に挑戦してきた。北朝鮮の核兵器とミサイル技術の成熟に伴い、韓国は国防上の必要性からついにアメリカの地上配備型迎撃システムTHAAD配備の受け入れを決めたが、それに最も強く反応したのは中国だった。 昨年9月、中国共産党は北京で盛大な軍事パレードを開催したが、そこで公開されたさまざまな射程の新型ミサイルはその後、ネット上で「東風宅急便」と呼ばれ始めた(「東風」は中国製ミサイルの名前だ)。ポータルサイト新浪の軍事ページのある記事は、射程距離ごとに東風15Bを「台北便」、東風21を「東京便」、東風31を「ハワイ便」、東風5を「ニューヨーク便」と命名。愛国主義者たちはキラキラ輝く

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    Baatarism 2016/09/14
  • 華々しい杭州G20のウラで中国人の暮らしが破壊されている

    <来月のG20サミット開催を前に、会場となる中国の杭州では、常識をはるかに越える厳重な警備が実施され、市民は通常の生活ができない状況に陥っている> 今年のG20サミットが9月4日から5日にかけて、中国浙江省杭州市で開かれる。中国がG20を開催するのも、習近平が中国最高指導者に就任した後このような会議を主催するのも初めてだ。中国政府はかつてなくこの会議を重視し、浙江省は7月から道路、鉄道、航空など公共交通機関の安全検査を強化してきた。 しかし中国では、G20の安全確保のための措置が住民にひどく迷惑をかけている事実がまったくニュースとして伝えられていない。杭州市民はネット上で自身の体験を語っているが、その内容はあきれるものだ。8月以降、杭州の多くの企業は休業に追い込まれ、大量の店舗とレストランが閉店を命じられた。反政府派の人々は強制的に地方観光に行かされ、杭州向けの宅急便業務も停まった。観光名

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    Baatarism 2016/08/26
    これは鋭い風刺であり指摘ですね。