親が育てられない赤ちゃんを匿名で預かる慈恵病院(熊本市)の「こうのとりのゆりかご」に中心的にかかわった元看護部長、田尻由貴子さん(66)が今月、著書を出版した。来年で開設10年になる「ゆりかご」の取り組みを振り返り、命の尊さを訴えている。 熊本で赤ちゃんの遺棄事件が相次いだことなどから、慈恵病院は2007年に「ゆりかご」を開設。田尻さんは運営を担うとともに、「ゆりかご」はあくまで最後の手段だとして24時間態勢で相談を受けてきた。著書「はい。赤ちゃん相談室、田尻です。―こうのとりのゆりかご・24時間SOS赤ちゃん電話相談室の現場―」は、思いがけない妊娠・出産に悩む女性たちと、命を失いかねない赤ちゃんの姿を浮き彫りにする。 娘が妊娠してしまって――。あ…
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