太陽光発電に代表される「再生可能エネルギー」は、温室効果ガスを排出する火力発電や、事故のリスクや放射性廃棄物の問題を抱える原子力発電に代わる電源として期待されていたが、最近では「迷惑施設」として、地域環境破壊や地域紛争の原因として取り上げられることが多くなってしまった。 2021年11月6日の熊本日日新聞の記事は、熊本県南関町小原のメガソーラーの建設現場で、大雨によって大量の土砂が農地や河川に流出したことを伝えているが、そのなかでメガソーラー問題は「令和の公害」(土木環境工学者の鈴木猛康教授)とまで呼ばれている(2021年11月6日、熊本日日新聞朝刊)。 私はエネルギー問題の専門家ではなく、環境倫理学という分野の研究者である。2021年12月に、『はじめて学ぶ環境倫理』(ちくまプリマー新書)という本を上梓した。環境倫理という言葉は、高校の「倫理」の教科書にも登場するが、その中身はあまり知ら
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