福岡大学人文論叢 en : Fukuoka University Review of Literature & Humanities 巻 56, 号 1, p. 315-337, 発行日 2024-06
本論は,焼餃子を指すギョーザということばの由来についての考察である。ギョーザは,まず戦前に満洲の日本人社会で借用され,敗戦後日本国内にもちこまれて1950年代に普及した。ギョーザの供給言語は漢諸語の一つ,山東から東北南部にかけて分布する膠遼官話,特にその下位方言の登連片と考えられる。当該方言では,中古音見曉組の音価(k, kʰ, h)が前舌狭母音の前でも保存されている。戦前の満洲地域を対象とした中国語学習書の音声特徴も当該方言と一致するために,これがギョーザのギョーという音の基盤であると判断できる。しかし,現代東北の膠遼官話ではこのような音声特徴がみえず,また膠遼官話にギョーザに類似した語も記録されてないことが問題として残る。これらについては,つぎの仮説を提案する。一つめは,言語変化は短期間に急激におきるというDixon の断続平衡モデルによる説明である。二つめは東北官話の語「餃子」を膠遼
料理家の今井真実さんによる、新井一二三『青椒肉絲の絲、麻婆豆腐の麻――中国語の口福』についてのエッセイを公開いたします。中国・台湾でも活躍する新井一二三さんによる、中国料理ファン必読の本書。中国料理が大好きであり、作られる今井さんはどのように読まれたのか? 楽しいエッセイ、ぜひお読みください! ……しまった! 私のレシピ、間違っていたかも……。本を読み、じっとりと冷や汗をかくのは、初めての経験かもしれません。本書のタイトルにもなっている第一章の最初の項「青椒肉絲の絲」には、こう書いてあります。 「青椒肉絲の絲は絹の糸です。丁寧に細く細く、同じ幅に切られた豚肉が、中華鍋の中で油をまとい、皿の上できらきら光る。その視覚的イメージが持てて始めて、この料理名が本当に理解できたと言えるでしょう」 ……ギクッ。先日、奇しくも新しく出る本で青椒肉絲のレシピを書いたばかり。私にとっては自信作だったのですが
数学用語「function」は、中国語で「函数」と翻訳された。この語は日本にも輸入され、現在も日中で使われている(ただし現在日本では「関数」の表記が主流)。 この「函数」は、「function」に近い音の字を当てて作った語であるという説があるが、これにはいくつかの不審な点があり、戦後の日本で生まれた俗説であると思われる。 「函数」という語は音訳ではなく、「ある変数が含まれる」という19世紀半ばの数学界における函数の認識を踏まえて作られた言葉である。 目次 1.「函数」語の初出 2.「函数」音訳説 3.音訳説の不審点 3.1.音が異なる 3.1.1.子音の不一致 3.1.2.韻尾の不一致 3.2.他の用語は意訳である 3.3.近年の日本でしか聞かない 4.「函数」の本当の語源 4.1.「函」の意味 4.2.「function」の概念 4.3.原文の記述 5.まとめ 1.「函数」語の初出 「函
北京(Beijing)の自宅で取材に応じる、中国語の発音表記法「ピンイン(Pinyin)」の考案者の一人、周有光(Zhou Youguang)氏(2015年1月11日撮影)。(c)AFP/WANG ZHAO 【1月17日 AFP】アルファベットによる中国語の発音表記法「ピンイン(Pinyin)」の考案者の一人として知られる周有光(Zhou Youguang)氏が13日、109歳の誕生日を迎えた。清朝の時代に生まれ、断固たる態度で民主主義を支持してきた周氏の執筆活動は、今も一党独裁の中国共産党によって検閲されている。 周氏はAFPとのインタビューで「改革開放から30年が経つが、中国はなお民主主義の道を進む必要がある。それが唯一の道だ。私はずっとそう信じている」と語った。 1950年代に導入されたピンインは、中国語の発音をラテン文字に置き換えて音訳する表記体系を指し、中国内外の多くの学習者に使
用例老虎的嘴张得很大。=トラは大きく口を開けた.他一直闭着嘴不说话=彼はずっと口を閉ざしてしゃべらなかった.把嘴张开=口を開けなさい.
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