記事保存 日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。 江戸時代は、一般の識字率が高いこともあって元号が多くの人々に使われた時代だった。江戸の幕府と京都の朝廷はきめ細かくやり取りし、元和(1615年)から慶応(1865年)までの250年間で36回改元された。新元号は幕府から各藩を通じて全国に知らされ、地方の農村でも使われた。幕府は庶民の評判に気を遣い、世論が改元を促したこともあったという。所功・モラロジー研究所教授らと「元号」(文春新書)、「日本年号史大事典」(雄山閣)を著した吉野健一・京都府立丹後郷土資料館学芸員に聞いた。 ■将軍の代替わりで元号交代のケースも 江戸時代に元号を代える理由は(1)新天皇による「代始(=即位)改元」(2)地震や大火事が起きたのを一新する「災異改元」(3)干支(=えと)で大きな変革が起こる巡り合わせの年