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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (48)

  • 英国史最大級の謎、「ロンドン塔の王子たち」失踪事件で新発見

    ジョン・エベレット・ミレーによって1878年に描かれた「塔の中の王子たち」。英ロンドン大学ロイヤルホロウェイ校ピクチャーギャラリー所蔵。エドワード5世(1470~83年?)(右)と弟のヨーク公リチャードは、1483年にロンドン塔に幽閉された後、姿を消した。(PHOTOGRAPH BY ROYAL HOLLOWAY, UNIVERSITY OF LONDON, BRIDGEMAN IMAGES) 1483年の夏、イングランド王エドワード5世と弟のリチャードは、ロンドン塔に幽閉されたのを最後に、消息を絶った。それから何世紀もの間、叔父であるリチャード3世が2人を暗殺したのではないかと、確かな証拠もないまま言われてきた。 そこで調査に乗り出したのが、2012年に英国レスターの駐車場からリチャード3世の遺骨を発見したことで知られる歴史家のフィリッパ・ラングレー氏だ。映画『ロスト・キング 500年越

    英国史最大級の謎、「ロンドン塔の王子たち」失踪事件で新発見
    Basilio_II
    Basilio_II 2024/06/16
    「リチャード3世の遺骨を発見したことで知られる歴史家のフィリッパ・ラングレー氏」の調査。リアル『時の娘』。
  • 米国人さえ嫌う「チップ」の習慣、なぜなくならないのか

    南北戦争後の米国で習慣化したチップ。そこには、賃金を低く抑えたいという雇用者の意図もあった。反対する声もすぐに上がったが、チップはあらゆる反発を生き延びてきている。(PHOTOGRAPH BY THOMAS DASHUBER, VISUM CREATIVE/REDUX) ここ数年間で、米国のチップ事情は複雑になっている。タッチスクリーンが浸透したことで、コーヒー1杯からチョコレートバーまで、あらゆるものに18%、20%、22%といったチップを支払いやすくなったからだ。一方で、著名なレストランの店主たちが先頭に立って、チップを廃止しようとしているという報道もある。今、チップの習慣は大きな節目に差しかかっているようだ。 ただし、米国のチップの歴史には、これまでにも大きな節目のようなものがたくさんあり、チップはそのすべてを生き延びてきた。米国にチップを持ちこんだのは、南北戦争後に、世界を旅行した

    米国人さえ嫌う「チップ」の習慣、なぜなくならないのか
    Basilio_II
    Basilio_II 2024/03/20
    『ジェシカおばさんの事件簿』に、レストランでチップ分も足してクレジットカードで支払いをすることが事件解決のカギになるエピソードがあった。
  • オオカミはラッコやアザラシを狩る、驚きの発見、「拷問のよう」

    米国アラスカ州のカトマイ国立公園で、ラッコをくわえるオオカミ。最新の研究によって、沿岸に暮らすオオカミがアザラシやラッコの狩りをする姿が初めてカメラに収められた。(PHOTOGRAPH BY LANDON BAZELEY) 米国アラスカ州のカトマイ国立公園で、海岸を歩いていた白いオオカミが、ハロ湾に流れ込む小川の河口までやって来た。 その約1分後、オオカミは水に飛び込み、強力な顎でゼニガタアザラシの尾にかみついた。ゼニガタアザラシは、体重がおとなのオオカミの2倍に達することもある大きな生き物だ。 オオカミはアザラシを砂州に引き上げ、その後30分間にわたってアザラシが抵抗するなか、かみついた尾をズタズタに引き裂いた。やがてアザラシが息絶えると、オオカミは走り去り、群れの仲間を連れて戻ってきた。(参考記事:「島暮らしのオオカミ、主はシーフード」) これは2016年に生物学者のグループによって

    オオカミはラッコやアザラシを狩る、驚きの発見、「拷問のよう」
  • 処刑された英王妃アン・ブーリンの愛読書、消された文字を発見

    かつてアン・ブーリンが所有していた時祷(じとう)書に紫外線を当てると、肉眼では見えない文字が余白に浮かび上がる。運命に翻弄された王妃の時祷書は、1536年に彼女が処刑された後に所在が分からなくなり、1903年ごろに発見された。(PHOTOGRAPH COURTESY HEVER CASTLE & GARDEN) 英国王ヘンリー8世の2番目のであるアン・ブーリンはしばしば「男を誘惑する女」として、また最終的に英国の宗教のあり方が変わる原因となった女性として描かれる。だが実際のブーリンは、教育と宗教改革に身をささげる知的で信仰心のあつい女性だった。 しかし、1536年5月にブーリンが姦通と近親相姦という無実の罪を着せられて逮捕され、処刑された後、ヘンリー8世は彼女のことを忘れようと決意した。ブーリンの紋章は宮殿の壁から取り去られ、きらめく宝石は暗い金庫にしまい込まれ、彼女が所有していた貴重な

    処刑された英王妃アン・ブーリンの愛読書、消された文字を発見
    Basilio_II
    Basilio_II 2023/08/18
    ヘンリー8世の祈祷書の書き込みが発見されたという記事も最近あったな。https://www.cnn.co.jp/style/arts/35206003.html
  • 【動画】マダニは「飛べる」と判明、翅はなく跳べもしないのに

    誰も聞きたくないニュースだろうが、マダニは短い距離ながら重力に逆らって空中を移動できることがわかった。6月30日付けで学術誌「Current Biology」に発表された論文によると、ひそかに静電気の後押しを得て、宿主にたどり着くマダニもいるようだ。(参考記事:「危険なマダニ感染症から身を守るための基礎知識、春夏秋は要注意」) マダニはクモガタ類の寄生生物で、動物の血を吸わなければ生きていけない。「宿主を見つけることは、彼らの一生で最も重要な瞬間です」と語るのはドイツ、ベルリンにある自然史博物館の博士研究員であり、生物学者のサム・イングランド氏だ。 だが同時に、マダニはある問題を抱えている。跳躍できないのだ。しかも、マフィンに入っているケシの実くらい小さいものもいる。 マダニの多くの種は、草の葉によじ登り、フック状の脚を伸ばしてじっと宿主となる獲物を待つ。そして、シカやヒツジ、ネズミなどが

    【動画】マダニは「飛べる」と判明、翅はなく跳べもしないのに
    Basilio_II
    Basilio_II 2023/07/17
    "実際、7月10日付けで学術誌「Current Biology」に発表された別の論文では、線虫が静電気を利用してマルハナバチに飛び乗り、ヒッチハイクのように新しい場所に移動できるという証拠が発見された。"
  • タイタニック号など3度の事故から奇跡の生還、「沈没船の女王」

    バイオレット・ジェソップはホワイト・スター・ライン社の三大姉妹船であるオリンピック号、タイタニック号、ブリタニック号で看護師や客室乗務員として働いた。そして、すべての船で海難事故に遭い、生き残った。(PHOTOGRAPH VIA CHRONICLE, ALAMY STOCK PHOTO) 第一次世界大戦中の1916年11月21日朝、病院船に改造された英国の客船ブリタニック号はトルコのガリポリ半島の戦場に向かうため、エーゲ海を航行していた。看護師のバイオレット・ジェソップが朝のミサから戻り、朝の席に着こうとしていたとき、くぐもった爆発音がして船が揺れた。ドイツの機雷に衝突し、すぐに沈没し始めたのだ。 救命ボートに乗るよう命じられたジェソップは急いで船室に戻り、大切なものをかき集めた。その中には、祈祷(きとう)書と、ある日用品が含まれていた。ジェソップの自伝には、この時彼女が友人の言葉を思い

    タイタニック号など3度の事故から奇跡の生還、「沈没船の女王」
    Basilio_II
    Basilio_II 2023/04/15
    オリンピック、タイタニック(沈没)、ブリタニック(沈没)の三姉妹船に搭乗・勤務。
  • 大観光都市ベネチアのもう一つの顔、漁師と小さな島を旅する 写真9点

    イタリアの水上都市ベネチアを取り巻く潟の塩性湿地。最近では、地元の漁師が観光客を案内し、潟の野生生物や繊細な生命の営みを紹介している。(PHOTOGRAPH BY MARCO ZORZANELLO) 36年で500作品、ネコとネズミの甲冑を作るアーティストがすごい 写真12点 実はエジプトより多い、スーダンの知られざるピラミッドを巡る 写真13点

    大観光都市ベネチアのもう一つの顔、漁師と小さな島を旅する 写真9点
  • 西アフリカ、ダホメ王国が誇った恐るべき女性兵士軍団 画像13点

    19世紀のリトグラフに描かれた西アフリカのダホメ王国の女性兵士たち。17世紀後半から20世紀初頭にかけて、現在のベナンにあったダホメ王国は、女性兵士のみからなる勇猛な軍団によって守られていた。 月面にヘビ? NASA月面ロボットコンペの優勝は「コブラ」 写真16点 36年で500作品、ネコとネズミの甲冑を作るアーティストがすごい 写真12点

    西アフリカ、ダホメ王国が誇った恐るべき女性兵士軍団 画像13点
  • 古代都市で発掘された1700年前のサル、マヤからの贈り物か

    1930年代に撮影されたテオティワカンの太陽のピラミッド。古代の米大陸に栄えたテオティワカンでは多くの動物が生けにえとなった。その中にはオオカミやワシなどの捕者が含まれていることも多い。(PHOTOGRAPH BY THE PRINT COLLECTOR, HERITAGE IMAGES VIA GETTY IMAGES) メキシコの地にかつて花開いた古代都市テオティワカンは、6世紀頃までのメソアメリカ(古代文明が繁栄したメキシコから中米にかけての地域)において多大な影響力を持っていた。そのテオティワカンで見つかった1700年前の生けにえのサルが、このテオティワカン隆盛の背景を知る重要な手がかりとなるかもしれない。11月21日付けで学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に論文が発表された。 米カリフォルニア大学リバーサイド校の考古学者、杉山奈和氏らの研究チームは、生けにえとなったク

    古代都市で発掘された1700年前のサル、マヤからの贈り物か
  • 島で孤立生活18年、謎の先住民女性の逸話に「多くの誤り」

    サン・ニコラス島で1人で暮らす「孤独な女性」を描いた絵。(HOLLI HARMON. HOLLIHARMON.COM) 1853年、遠く離れた島を訪れたラッコ猟師たちが、1人の先住民女性を連れて米国カリフォルニア州のサンタバーバラに戻ってきた。彼女の年齢は50歳で、理解できない言葉を話し、その島で18年間も孤独に過ごしていたらしい。 衝撃的で、ロマンチックな女性の物語は瞬く間に全米を魅了し、人々の想像力をかき立てた。ある記者は、「間違いなく、彼女は部族の最後の1人である」と書いた。 名をもたず、物静かで、勇気ある「孤独な女性(ローン・ウーマン)」の物語は、いくつもの新聞記事になっただけでなく、スコット・オデルの児童文学『青いイルカの島』にも影響を与え、全米の小学校で教えられることになった。 しかし、数々の史料に当たった現代の歴史家や考古学者は、この謎めいた女性に関する逸話には多くの誤りが含

    島で孤立生活18年、謎の先住民女性の逸話に「多くの誤り」
  • 第1回 世界を股にかけて活躍する気鋭の水中考古学者

    船が沈没するのは、悲劇である。乗っていた人たちは生命を奪われるリスクがとても高く、積み荷は失われる。 しかし、沈没して何百年、時には三千年以上もたった船が、現代を生きるわたしたちに、贈り物をくれることもある。積み荷の重さで水底に押し付けられて、船体の下部と積み荷が海底の砂に埋もれた場合、その部分が「無酸素」状態になり、船を構成する木材や積み荷の中の有機物すら、長期間、保存されることがあるからだ。その場合、沈没船は、陸上の遺跡をはるかにしのぐ貴重な発見に満ちたタイムカプセルとなりうる。

    第1回 世界を股にかけて活躍する気鋭の水中考古学者
  • 白人奴隷主になりすました妻、奴隷夫妻の白昼の脱出劇

    奴隷として生まれたエレン・クラフトは、変装して夫と一緒に脱出に成功した。1860年に描かれた、1848年脱走時の彼女の姿。(MARY EVANS/ACI) 19世紀の米国南部では、多くの奴隷たちが自由を求めて果敢に北部への脱出を試みた。その多くは、奴隷の監視人や地元当局の目を避けるため闇にまぎれて行われた。だが、エレン・クラフトとその夫ウィリアムのやり方は違った。彼らの大胆な脱出劇は、白日の下に行われたのだ。 奴隷として生まれた二人 エレン・クラフトは1826年、ジョージア州クリントンに生まれた。父親は白人のジェームズ・スミス大佐で、アフリカ系米国人の母親マリアはスミスの奴隷だった。エレンは肌の色が明るく、スミスとそのとの間に生まれた子供たちにもよく似ていた。 そうした背景もあるだろう。1837年、スミスは自分の娘に、11歳のエレンを結婚祝いとして贈った。幼いエレンは、生まれた場所から2

    白人奴隷主になりすました妻、奴隷夫妻の白昼の脱出劇
  • 収蔵品の隠された過去をオープンに、アムステルダム国立美術館

    アムステルダム国立美術館に収蔵されているこの華やかな首輪は、かつてはペットの犬のものだと考えられていたが、その後、奴隷にされた黒人につけられていたことが判明した。同美術館では、歴史をより正確に伝えるために、収蔵品の再評価を行い、植民地時代の来歴を詳しく追跡している。(COURTESY OF RIJKSMUSEUM) 1881年、繊細な彫刻が施された17世紀の黄金の首輪が、オランダのアムステルダム国立美術館に「犬の首輪」として寄贈された。ところが同美術館が数年前、オランダの奴隷貿易をテーマとした展示のために学芸員たちが収蔵品を再確認したとき、美しい黄金の首輪に醜い過去があることに気づいた。 「19世紀当時の絵画を見れば、この首輪はペット用のものではなく、若いアフリカ人男性の首につけられたことがわかります」。こう語るのは、アムステルダム美術館の歴史部門の責任者で、「奴隷展」のキュレーターを務め

    収蔵品の隠された過去をオープンに、アムステルダム国立美術館
  • 世界最古の貨幣鋳造所が見つかる、2600年前、中国

    中国、河南省の官荘遺跡から出土した鋤(すき)型の青銅の硬貨「布銭(ふせん)」。中国最古の硬貨で、世界最古の硬貨の可能性もある。(PHOTOGRAPH BY HAO ZHAO) 中国東部の河南省にある官荘遺跡を発掘していた考古学者たちが、世界最古の貨幣鋳造所を発見した。約2600年前、農具である鋤(すき)の形を模した青銅の硬貨「布銭(ふせん)」を量産していたという。8月6日付で学術誌「Antiquity」に論文が発表された。 世界で最初に鋳造貨幣がつくられた場所は、現在のトルコとインドと中国の3カ所のいずれかと考えられている。しかし、はっきりと年代が確認された鋳造所は見つかっていなかった。「現時点で、官荘の鋳造所が、確実に年代を特定できるもっとも古い貨幣鋳造所です」と、中国、鄭州大学の考古学者で、論文の筆頭著者である趙昊(ジャオ・ハオ)氏は話す。 論文によると、城壁と堀を備えた城郭都市の官荘

    世界最古の貨幣鋳造所が見つかる、2600年前、中国
  • 旧東ドイツ秘密警察の膨大な諜報記録 「シュタージ文書」が公文書館に

    かつて、ドイツ民主共和国(旧東ドイツ)の秘密警察シュタージは、厳しい監視体制を築き、自国民に対して諜報活動を行っていた。ジークフリート・ヴィッテンブルクさんは、そのシュタージが作成した自分に関する諜報ファイルを目の前にして椅子に座り、はやる気持ちを抑えてそれを開いた。時は1999年。ベルリンの壁崩壊と東西ドイツ統一から10年が経っていた。 「まるで、犯罪小説を読むような気分でした」と、ヴィッテンブルクさんは話す。 旧東ドイツ時代に写真家として活動していたヴィッテンブルクさんは、社会主義政権下に置かれた国民の生活を長く撮影していた。そのなかには、政府が外部に見せたくない貧困や物資の不足、抗議活動の様子の記録が含まれていたため、1980年代に開いた写真展では、一部の写真が検閲を受けた。そのような過去があったため、シュタージのファイルに何が記されているのか、ヴィッテンブルクさんが気になったのも無

    旧東ドイツ秘密警察の膨大な諜報記録 「シュタージ文書」が公文書館に
  • 世界「お札の顔」の物語、肖像が教えてくれること

    100年前の写真で見る 世界の民族衣装 ◆100年前の多様な民族衣装を知るための保存版写真集。◆資料としても貴重な212点の写真を収録。◆ページをめくって、100年前の世界一周を疑似体験。◆明治から大正期、日を精力的に紹介したエライザ・シドモアが撮影した日の学校風景も。 定価:2,860円(税込) amazon 楽天ブックス

    世界「お札の顔」の物語、肖像が教えてくれること
  • 古代ローマを賄賂で操ったアフリカ王「ユグルタ」

    鎖につながれたユグルタ。1729年、ジョヴァンニ・バティスタ・ティエポロ作。米ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵。(QUINTLOX/AURIMAGES) 紀元前134年、ローマ軍はスペイン攻略に苦労していた。兵力が必要と悟ったローマ将軍スキピオ・アエミリアヌスは、北アフリカの同盟国であるヌミディア(現在のアルジェリア、チュニジア、リビアの一部)を頼ったところ、ヌミディアの王ミキプサは喜んで兵を提供した。 カルタゴに勝利したばかりだったローマにとって、ヌミディアは忠実な同盟国だった。しかし、ミキプサにはローマを助けるにあたり、裏の動機があった。甥のユグルタをヌミディア軍の指揮官として送ることだ。 カリスマ性があり、賢く、攻撃的なユグルタは、ミキプサと彼の二人の息子を脅かす存在だった。スペインでローマに協力すれば、都合よくユグルタを危険な場所に赴かせることができる。もしかしたら、彼は二度

    古代ローマを賄賂で操ったアフリカ王「ユグルタ」
    Basilio_II
    Basilio_II 2021/02/22
    "...歴史家のガレス・C・サンプソン氏は、「サルスティウスはローマのエリート社会の腐敗を憎んでおり、ユグルタは自らの主張を『証明』するための好例だった」と考察している。 "
  • 「魔女狩り」観光で潤う街、悲劇を正しく伝えているか

    米マサチューセッツ州セイラム市、魔女のコスチュームを身に付け、「ホーンテッド・ハプニングス・グランド・パレード」に参加する地元の人々。2018年。(PHOTOGRAPH BY JOSEPH PREZIOSO, AFP/GETTY IMAGES) 欧米が魔女パニックに陥ってから数世紀。今や魔女は、驚くべき力を持つ、美化された、ハロウィンの飾りとして生まれ変わった。映画テレビには、すっかり愛されキャラとなった魔女が登場することもある。 だが、魔女は現実に生きた人々だ。彼女たちの物語は、米マサチューセッツ州のセイラムや「スペインのセイラム」と呼ばれるスガラムルディなど、魔女ゆかりの地において観光資源となっている。 しかし、その物語は正確に語られているとは限らない。世界では今も、魔術に関連する女性への迫害が横行しているという。そんな中、私たちは過去に魔女狩りで亡くなった人々をどう記憶すべきか、魔

    「魔女狩り」観光で潤う街、悲劇を正しく伝えているか
    Basilio_II
    Basilio_II 2020/10/31
    "「魔女と呼ばれた人々が恐ろしい迫害の犠牲者ではなく、架空の存在だったかのような印象を与え続けます」。そう話すのは、『Caliban and the Witch(キャリバンと魔女)』の著者、シルビア・フェデリーチ氏だ。 "(p. 1)
  • 他の鳥の警報リツイート 余計な噂は拡散せず、研究

    木の枝にとまって樹皮のなかに隠れた昆虫を探すムネアカゴジュウカラ。米ワシントン州で撮影。(PHOTOGRAPH BY VICKIE ANDERSON, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 北米を訪れたら、スズメの仲間のアメリカコガラやムネアカゴジュウカラの明るい歌声を耳にすることがあるだろう。だが、そのさえずりに歌詞がついていることをご存じだろうか。(参考記事:「ヒット曲はますますヒット、鳥で判明、最新研究」) 「言語学者からは怒られるかもしれませんが、言葉と言ってもいいでしょう」と米モンタナ大学の生態学者エリック・グリーン氏は話す。 実際、アメリカコガラは約50種の特徴的な声を使い分け、「危険!」「ごはんちょうだい!」「恋人募集中!」などといった大事なメッセージを伝えている。 グリーン氏の研究チームは以前の研究で、ムネアカゴジュウカラ(以下、ゴジュウカラ)がアメリカコガラ

    他の鳥の警報リツイート 余計な噂は拡散せず、研究
  • ダム撤去でサケが急回復、鍵は海辺のビーバー

    来は淡水に生息するビーバーだが、海に近く、潮の影響を受ける河川にも適応する。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ある晴れた夏の日、米ワシントン州の北西部を流れるエルワ川の河口では、キングサーモン(マスノスケ)が川の流れに逆らって元気よく飛び跳ねていた。 オリンピック国立公園の緑豊かな山々を源流とし、ファンデフカ海峡へと注ぎ込むエルワ川の流れは強い。流から外れた細い水路に立っていても、思わず足をとられそうになる。この流をものともしないキングサーモンはよほど強靭な体を持っているのだろう。彼らは川を遡り、遥か上流の産卵場を目指す。そして、オリンピック山脈の雪解け水の中で卵からかえった稚魚たちは、一生の大半を過ごす豊饒の海へと川を下ってゆく。 2011年から2014年にかけて、エルワ川で2基のダムが

    ダム撤去でサケが急回復、鍵は海辺のビーバー