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ブックマーク / www.msz.co.jp (38)

  • カテリーナの微笑 | レオナルド・ダ・ヴィンチの母 | みすず書房

    著者 カルロ・ヴェッチェ 訳者 日高健一郎 判型 四六判 頁数 688頁 定価 5,940円 (体:5,400円) ISBN 978-4-622-09728-0 Cコード C0098 発行予定日 2024年10月16日予定 文学・エッセイ外国文学・詩 紀伊國屋書店ウェブストア Amazon.co.jp オンライン書店e-hon セブンネットショッピング 楽天ブックス Yodobashi.com カテリーナの微笑 *著者・訳者名検索はこちら

    Basilio_II
    Basilio_II 2024/06/08
    レオナルド・ダ・ヴィンチの母がカフカス出身の奴隷だったとの新説を元にした歴史小説の邦訳か。
  • 哺乳類の興隆史 | 恐竜の陰を出て、新たな覇者になるまで | みすず書房

    約3億年前に爬虫類の祖先と分かれたグループが、幾多の絶滅事件を乗り越えて私たちに至るまでの、途方もない歴史を描く書。 今、地球には約6000種の哺乳類が生息している。この動物たちは、哺乳類というグループが織りなしてきた豊かな系統樹のごくごく一部にすぎない。過去には、車のような大きさのアルマジロ、犬のような小ささのゾウ、マメジカのような華奢な四肢を持つクジラの祖先など、奇想天外な動物たちがいたことが化石記録から明らかになっている。 哺乳類の系統樹の枝は、小惑星の衝突や火山の噴火、気候の変動などに起因する絶滅事件により、大半が刈り込まれてしまった。しかし絶滅哺乳類が獲得した進化の遺産は、私たちの身体に確かに引き継がれている。たとえば、耳や顎の骨の形状、妊娠や乳児の成長の仕方、咀嚼を可能にした臼歯の形状や乳歯・永久歯のしくみは、私たちの祖先が3億年の間に一つ一つ獲得したものだ。 古生物学者たちは

  • ジャンヌ・ダルク | 預言者・戦士・聖女 | みすず書房

    重要なのは、ジャンヌ・ダルクを「脱神話化」すること、つまり彼女を依然として取り巻く勝手な推測や仮説から可能なかぎり解き放つことである―― 英仏100年戦争(1337-1453)の時代、フランス王国とはどのような「国家」であったか、戦争の渦中で生まれた「国民感情」とはいかなるものであり、騎士の戦争から傭兵と庶民の戦争にいかに移行していったのか、そしてそのなかで登場したオルレアンという地方の農夫の少女、ジャンヌ・ダルクとは? 書は、600年に及ぶ研究史のあり方をふまえ、以上の観点を中心に、ジャンヌ・ダルクを彼女の時代の最良の史料によってのみ語り、歴史家としてジャンヌ・ダルクとその時代に接近する試みである。おそらく今日までで最も信頼できる一書になるだろう。 聖人の声を聴いたオルレアンの少女は、どのようにしてシャルル七世にその預言を伝えるようになったのか、司令官となったジャンヌの活躍の詳細は、そ

  • 民主主義の人類史 | みすず書房

    政治体制にかんする、近年でもっとも重要な書だ」 スティーブン・レビツキー(ハーバード大学教授|『民主主義の死に方』) 「民主主義の長い歴史を学ぶために……この魅力的なは最良の選択肢だ」 ダロン・アセモグル(MIT教授|『国家はなぜ衰退するのか』) 「刺激的な説得力が、書の魅力の一つだ」 『エコノミスト』誌 「わたしたちが今どこにいて、これからどこへ向かうのかを理解するためには、視界を広げてデモクラシーのディープ・ヒストリー deep history に目を向ける必要がある……わたしが疑問に思ったのは、なぜヨーロッパは中国や中東と比べて根的に異なる政治軌道をたどってきたのか、ということだった……皮肉なことだが、ヨーロッパの後進性こそが、近代デモクラシーの起こる基盤となったのである……」(文より) ニューロン族や中央アフリカなどの初期デモクラシー(民主)を、古代中国、メソポタミア、ア

    Basilio_II
    Basilio_II 2023/11/05
    あまり内容と関係ないのだが、「5 ヨーロッパでの代議制の発達」下の「アングロ☆サクソンの例外」
  • 歴史をどう書くか | カルロ・ギンズブルグの実験 | みすず書房

    わたしたちが生きているのは「歴史なき時代」である。資主義社会が自動制御装置を備えたハイパーリアルなシステムへと変貌するなかで、「歴史感覚」や「歴史意識」はノスタルジーとされる。歴史学はいかにして現実に接近できるのか。そもそも歴史はどのようにすれば書かれうるのだろうか。 答えを求めて、著者は現代イタリアを代表する歴史家のカルロ・ギンズブルグが試みてきたさまざまな「実験」に着目する。ギンズブルグはみずからの探求と推理の過程を隠さずに語りつつテクストを織りあげてきた、歴史の実務家にして理論家なのだ。 フィクションの語りと歴史の語りは区別できないとする《表象の歴史学》への批判。出発点でなく到達点から光を受け取って真実をめざし進んでいくエッセイという方法。証拠は現実への「開かれた窓」なのか、接近を閉ざす「壁」なのか。《徴候解読》《美術鑑定と歴史学》《イーミックとエティック》《IT時代の文献学》など

  • 科学革命の構造【新版】 | みすず書房

    世界観の変わり方を語ることで、世界を変えてしまったである。新しい読者への案内としてI・ハッキングによる「序説」を巻頭に付した新版(50周年記念版)。クーンの語りをこまやかに掬い上げたクリアな新訳でお届けする。 原著初版刊行から半世紀以上が過ぎ、その影響はあらためて意識しがたいほど私たちの社会に広く深く浸透している。今日の読者の読み方は、著者の想定をはるかに超えて多様だろう。あなたはどんな動機でこのを手に取るだろうか。科学の進歩とは何かを、根から見つめてみるためだろうか。「パラダイム」「通常科学」「危機」といった概念装置についての、クーン自身の洞見に触れるためだろうか。ニュートンの「革命」、ラヴォアジエの見た「アノマリー」など数多の歴史的事例を手がかりに、著者の目の覚めるような理論的謎解きを追ってみるためだろうか。20世紀のもっとも影響力の偉大な書に数えられるを読むという体験を求めて

    科学革命の構造【新版】 | みすず書房
  • 「春」はどこにいった | 世界の「矛盾」を見渡す場所から 2017-2022 | みすず書房

    9・11米国同時多発テロから20年。「アラブの春」から10年。国際社会からの関心が薄れるなか、中東は注目すべき変化の途上にある。 「まがりなりにも、選挙を実施している。まがりなりにも、自分たちの手で政党を選び、表現の自由も与えられている。だから、言うべきことは言うべきだし、不当なことをされたらそれに抗議しなければならない。驚くべきことに、2003年以降のイラクには、ちゃんとした「民主主義」が育っていたのだ。だからこそ、彼らは国旗を背負って抵抗運動を繰り広げる」 「女性たちは長らく、社会的権利を奪われるばかりでなく、その身体そのものを支配されてきた。医療や美容、スポーツに携わる女たちは、他者に支配されてきた女性の身体を、自分自身で解放し、女性自身の手に取り戻そうとしている。それだけではない。女たちは、その技術で、負傷した男たちを守っているのだ。男に対して、「守って」というのではなく。「春」は

    「春」はどこにいった | 世界の「矛盾」を見渡す場所から 2017-2022 | みすず書房
  • トゥーキュディデースとホッブズ | 真のリアリズムを求めて | みすず書房

    国際情勢の緊張の中でリアリズムが標榜されるとき、決まって引き合いに出される二人の知的巨人ThoukydidesとHobbes。 しかし、前者は現実(リアル)の戦争を、一切の情緒的部分を排して凝視した。情念が意思決定へ短絡する、出口なしの絶望的状況を歴史家は描いた。視線はさらに深く貫通し、デモクラシーの腐を生む社会の病理すら捉えた。Thoukydidesにとって歴史とは現代史であり政治史でなければならなかった。 その著を、後者は原文のギリシャ語で最深部まで読み抜くことによって近代政治哲学を創始した。Hobbes訳Thoukydides『歴史』はHobbesの最初の公刊作品である。Thoukydidesの基底から摑み取った概念を、Hobbesは精確にまた大胆に英語へ訳出した。当時イングランドの世論は大陸との戦争を煽る好戦派が優勢だった。訳業は、好戦的傾向が大変な災厄をもたらすことを読者に警告

    トゥーキュディデースとホッブズ | 真のリアリズムを求めて | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2022/09/24
    これはトゥキュディデスとホッブズの著作の一部を翻訳して、編訳者が解説をつけていくというものかな?
  • 日ソ戦争 南樺太・千島の攻防 | 領土問題の起源を考える | みすず書房

    『日ソ戦争1945年8月――棄てられた兵士と居留民』(2020年刊)で記述できなかった南樺太・千島戦およびその後の占領の経過と考察を、続編として刊行する。ヤルタ密約後のソ連の参戦動機と米ソの角逐から、日人捕虜や居留民の実態、ソ連による南樺太・千島の占領と併合、現在まで、ロシア側資料もふんだんに使用し、日軍・ソ連軍・各兵士、および住民の多様な記録から戦闘の全貌と詳細をしるす最新研究である。北方領土問題を考えるためにも、重要な書となるだろう。 「南樺太・千島戦とその後の占領は、ロシア国防省のソ連軍戦闘記録デジタル文書と防衛研究所所蔵文書、そして参戦し、捕虜になった将兵や住民、島民の回想記を活用することによって、かなりの程度まで解明される。南樺太や占守島での奮闘が「北海道上陸作戦」を阻止したという思い込みに反駁し、従来ほとんど無視されてきたソ連海軍太平洋艦隊の動向の一部解明も併せて、「太平洋

    日ソ戦争 南樺太・千島の攻防 | 領土問題の起源を考える | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2022/07/02
    "南樺太や占守島での奮闘が「北海道上陸作戦」を阻止したという思い込みに反駁し、従来ほとんど無視されてきたソ連海軍太平洋艦隊の動向の一部解明も併せて、「太平洋への出口」確保戦略を実証するものとなろう"
  • 離婚の文化人類学 | 現代日本における〈親密な〉別れ方 | みすず書房

    アメリカの気鋭の人類学者が21世紀初頭の日でフィールドワーク。親族は長く文化人類学の中心課題だが、離婚を主題に据える研究はこれまでほとんどなかった。 親密に、別れる? 不安の時代、離婚が切り出すものになったのだろうか? 離婚には、個人、家族、国家のレベルで、他者との親密な関係性とその理想をめぐるどのような意識が映し出されているのか。変容する家族規範、自立のロマンス、新自由主義、ジェンダー、法律、親権、別居家族、拡大家族、熟年離婚婚活、負け犬、電車男……〈私が関心を向けたのは、人が私に何を伝えようとしたのかであり、正当なまたは理屈の通らない離婚を説明するために持ち出される詳細な叙述であり、そして自分が言いたいことをどのようにして語るのかという点だった〉〈離婚という出来事がどのようにして他の生活の側面に収まっていくのかという点に注意を傾け、多くの人と話をし、ただそれだけではなくその人た

    離婚の文化人類学 | 現代日本における〈親密な〉別れ方 | みすず書房
  • ワクチンの噂 | どう広まり、なぜいつまでも消えないのか | みすず書房

    〈私は、噂の重要性を次のように見ている。すなわち、公的な情報源から提供されない場合に答えを求める手段、不確かなリスクに直面したときに集団で意味づけをする手段、公的な経路ではまだ認識されていない予見できないリスクについての新情報を伝える合図としての重要性である〉 「ワクチンを打つと不妊になる」「ワクチンを打つと自閉症になる」――。予防接種という世界的なプロジェクトの誕生以来、私たちはワクチンをめぐって常に噂やデマに翻弄されつづけてきた。 それらの噂やデマは単に街の噂話から立ち上り拡散されていくのでなく、時の政権やエリートへの不信感のなかに、そして宗教的指導者や科学者の発言のなかに火種が隠されていることもある。さらに、ソーシャルメディアに慣れ親しんだ今日の私たちは、容易に噂のパンデミックに曝される危機に陥っているのだ。 ワクチンをめぐる噂やデマはどのように生まれ、どう広まり、なぜ疑いようのない

    ワクチンの噂 | どう広まり、なぜいつまでも消えないのか | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2021/09/18
    Stuck : how vaccine rumors start -- and why they don't go away (https://global.oup.com/academic/product/stuck-9780190077242)の翻訳
  • 機能獲得の進化史 | 化石に見る「眼・顎・翼・あし」の誕生 | みすず書房

    生命史において、最初に「眼」や「顎」を、「あし」や「翼」などの機能を獲得したのはどのような生物だったのだろう。そしてその始点に、化石記録によってどこまで迫ることができるのだろうか。 新たな機能を獲得した種の出現によって、その生態系での生存のルールが一変することがある。たとえば約6億年前には、眼も手足もない生物たちが海で暮らしていた。しかしひとたび眼を持つ生物が出現すると、生態系が激変した。弱肉強の世界に変わったのだ。 その後も、たとえばあしを転用することで陸上生態系への進出が、乾燥に耐えうる卵を生むことで完全な陸上生活が可能になった。巣を作ることで、生存の難しい地域に進出できるようにもなった。 飛行能力、暗視能力、反響定位能力。新たな生存のルールのもとで、生物は次々に新たな機能を獲得していき――そして現在、生物は地球上の至るところにはびこっている。44点の古生物イラストとともに、6億年の

    機能獲得の進化史 | 化石に見る「眼・顎・翼・あし」の誕生 | みすず書房
  • モミッリャーノ 歴史学を歴史学する | みすず書房

    20世紀における古代ギリシャ・ローマ史学の最高峰の一人にして、史学史(歴史学の歴史学)の泰斗。歴史家カルロ・ギンズブルグの師であり、また政治思想史家ジョン・ポーコックをはじめとして後の研究者に決定的影響を与えた。この高名なアルナルド・モミッリャーノの著作は、しかし一見平易に書かれながら、高度に複雑な思考に立ち、背後にある広大な知的世界の理解を要するために、今日までほとんど日語訳がなかった。 ここにこの上ない訳者を得て、モミッリャーノの精髄を一書に編む。編者=訳者は長年モミッリャーノを深く読み込み自身の学問の基盤としてきた。史学史を主題に、精選9論文。いずれも初訳。随所に周到な訳註を脚註として付す。巻末に解説。 カバー Henricus Stephanus, Apologia pro Herodoto (1584) Jakob Voorbroek Perizonius, Animadver

    モミッリャーノ 歴史学を歴史学する | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2021/06/05
    確かに編訳者も気になるね。
  • 子宮頸がんワクチン問題 | 社会・法・科学 | みすず書房

    2006年、子宮頸がんの病変に関連するウイルス(HPV:ヒトパピローマウイルス)のワクチンが米国で商品化された。「がんを予防するワクチン」の登場である。高い抗体価が長期間にわたって保持される仕組みによってHPVの感染を阻止するというこのワクチンは、現在までに125か国以上で少年少女に接種され、天井知らずの収益を生んでいる。 一方、世界中で重篤な副作用の報告が相次いでいる。自己免疫や脳の炎症との関連を解明しようとする研究が進んでいるが、因果関係をめぐる論争に決着はついていない。 このワクチンはどのように開発されたのか。臨床試験と接種後のモニタリングに問題はなかったか。大成功と称される製薬会社の宣伝戦略の実態。米国をはじめインド、英国、アイルランド、デンマーク、日、コロンビアなど各国の被害と医師、政府の対応。司法の救済を求める少女・親たちの裁判闘争。 予防のためには多少の犠牲はやむをえないと

    子宮頸がんワクチン問題 | 社会・法・科学 | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2021/02/21
    原著はこれか?→https://www.skyhorsepublishing.com/9781510710801/the-hpv-vaccine-on-trial/、このdescriptionからみるにこのワクチンに否定的、その序文はHIV発見でノーベル生理学・医学賞受賞のリュック・モンタニエ。
  • 科学で大切なことは本と映画で学んだ | みすず書房

    から映画映画からへ縦横自在に往き来して科学を語る。ハメット、ヴォネガットからダーウィン、「時をかける少女」に「アナと雪の女王」、寺田寅彦、中谷宇吉郎、グールドにドーキンス、憧れのS・コネリー、「ひょっこりひょうたん島」、「崖の上のポニョ」、ビッグヒストリー、ダイアモンド、ハラリ…… 芸術も科学も文化。科学の知識があれば人生はさらに楽しい。心おどる科学研究の最先端はもちろん、科学のわき道・回り道、科学と科学者のいかにも人間味ある営みを捉えて随一の書き手の物する無類のサイエンスライティング。挿絵・山美希。 〈驚くことばかりで、読みたいや見たい映画に付箋を貼っていたら、付箋だらけになってしまって、嬉しい悲鳴だ〉 ――頭木弘樹・評 (沖縄タイムス2021年5月1日(土)ほか、共同通信配信書評より) 〈読むもの見るもの、すベて科学と結びつく著者が紹介する映画の話は、思いがけないつながり

    科学で大切なことは本と映画で学んだ | みすず書房
    Basilio_II
    Basilio_II 2020/12/29
    "本から映画、映画から本へ縦横自在に往き来しながら科学を語るサイエンスライティング。ヴォネガットからダーウィン、寺田寅彦、中谷宇吉郎、グールド、憧れのショーン・コネリー、「時をかける少女」にアナ雪……"
  • PCRの誕生【新装版】 | バイオテクノロジーのエスノグラフィー | みすず書房

    PCR法の発明は、1993年のノーベル化学賞に輝いた。受賞したのは、製薬ベンチャー企業シータス社の社員だったキャリー・B・マリスである。そのマリスは、2019年8月に74歳で亡くなった。 今や、PCR法の技術や装置は格段の進歩を遂げている。とはいえ、PCRの原理が発明されて実用化した場所とそれにまつわる人間模様を描いた書の価値が失われたわけではない。むしろ、PCR法の原点を知るための必読文献というべきだろう。なにしろ、PCR法は、遺伝子研究全般のみならず、ウイルス感染の診断検査にまで広く活用されているのだから。」 (「新装版のための訳者あとがき」) PCRは、誰が「発明」したのか。マリス、同僚研究者、実験助手、管理者… 文化人類学者が、1980年代のベンチャー企業の実像を、エスノグラフィー(民族誌)の手法により、科学社会学の研究対象として描く。シータス社の設立から買収されるまで、関係者

    PCRの誕生【新装版】 | バイオテクノロジーのエスノグラフィー | みすず書房
  • 患者の話は医師にどう聞こえるのか | 診察室のすれちがいを科学する | みすず書房

    現代医学はMRI、PETスキャンなどのハイテク機器に夢中だが、最大にして最良の診断ツールは医師と患者の会話だ。有史以来、会話がもっとも病気を発見してきたのだ。 だが、患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときも、いともたやすく別のストーリーになる可能性を秘めている。 症状を伝えたい一心の患者は、一刻も早く医師に言い分を主張したい。一方、つねに数多くのタスクを抱えながら、効率を上げろという圧力にさらされている医師は、一刻も早く診察を結論に導こうとする。さらには医師と患者双方の固定観念や無意識の偏見、共有していない問題なども加わり、コミュニケーションのミスはすぐに医療ミスへとつながっていくこともありうるのだ。 患者は、きちんと自分の症状を伝える努力をしているだろうか? 医師は、患者がほんとうに伝えたいことを受けとる努力をしているだろうか? アメリカの内科医が心を揺さぶるヒュー

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  • アメリカの世紀と日本 | 黒船から安倍政権まで | みすず書房

    アメリカが世界の覇権を握り、新しい国際秩序を形成したことの影響を、日ほど深く受けた国はない。日米のこの特異な関係を、ジョージ・ケナンは「不自然な親密さ」と呼んだ。 英国から独立を勝ち取り、自由主義を礎に建国された移民の国アメリカ。彼らアメリカ人が西にフロンティアを広げ、さらに太平洋の向こう側で遭遇した日は、2000年もの間移民を知ることなく、自民族の共同体を重んじてきた保守的社会だった。やがてこの対照的な2か国は、太平洋をはさんで野心的な新興国として頭角を現す。日米戦争の起源である。 アメリカはこの戦争を、日を完全に敗北させるための戦いと位置づけ、無条件降伏政策を追求した。敵国を軍事的に破るだけでなく自国に似せて改造するというのは、戦争の目的として未曾有のことだった。この野心的な政策が、戦争の趨勢と戦後の日社会を規定することになる。それは日の民主化を短期的には進めたが、決定的には

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  • それでも。マキァヴェッリ、パスカル | みすず書房

    近代的な「統治の技術」を理論化したマキァヴェッリ。「永遠の空間の無限の沈黙」を畏怖した信仰者パスカル。ふたりは離れた位置にありながら、緊密につながっていた。歴史家ギンズブルグは細部を凝視することで浮かび上がる徴候を手がかりに、政治神学の隠れた歴史へと近づいていく。 解読はアリストテレスに由来する中世神学の「決疑法」から始まる。規範や規則を示したのち、nondimanco(それでも)という接続詞を置くことで、例外が優先される場合を提示する論法である。「それでもnondimanco」は、神学においては奇蹟を、政治においては例外状態をひらく。 ルネサンス期、「統治の技術」を編み出した行政官マキァヴェッリは『君主論』等で決疑法を利用した。パスカルは対抗宗教改革期にイエズス会士たちが実践していた決疑法の容赦ない批判者でありながら、マキァヴェッリの熱心な読者、見えざる後継者だった。 父の蔵書、検邪聖省

    それでも。マキァヴェッリ、パスカル | みすず書房
  • 牛疫 | 兵器化され、根絶されたウイルス | みすず書房

    そのウイルスを制御する力を得たとき、ある人々は根絶を夢想し連帯を訴え、ある人々はそれを兵器に変えた。紆余曲折の歴史をたどる。 牛疫は、数週間で牛の群れを壊滅させる疫病である。徹底的な検疫と殺処分しか防ぐ手段がなく、その出現以来、この疫病は人々に恐れられてきた。 ところが20世紀初め、牛疫ウイルスをワクチンにできるとわかると、牛疫と人々の関係が変わり始める。恐るべきウイルスは、制御可能な力に変わったのだ。 宿主にワクチンで免疫を与えれば、地域からウイルスを排除できる。ある国での成功が他の国でのキャンペーンを誘発し、その先に地球上からの根絶という夢が生まれた。しかしその道のりは、各国の利害にたびたび翻弄されることになった。 その一方で、ワクチンの誕生は、自国の牛を守りながらウイルスで別の地域の糧生産を攻撃できることを想像させた。一部の国々は第二次世界大戦中に生物兵器研究を開始する。研究は、大

    牛疫 | 兵器化され、根絶されたウイルス | みすず書房