将棋の女流棋士が誕生して40年余り。私たちは、女性として初のプロ棋士誕生という歴史的な瞬間を目撃するかもしれない。将棋の世界でプロとは四段以上のこと。その一歩手前の奨励会三段リーグで戦っているのが里見香奈女流四冠だ。三段リーグに参加する30人は、里見を除いてみんな男性。俊英ぞろいのリーグで2位以内に入るのはかなりの狭き門だが、近年の女流棋士の実力向上は目覚ましい。先輩女流棋士たちが抱いた夢は、果たして実現するのか。 里見香奈にはふたつの顔がある。ひとつは女流棋士として女流名人・女流王位・女流王将、倉敷藤花の四冠を預かる立場。もうひとつは史上初の女性による奨励会卒業、四段昇段を目指して三段リーグを戦う立場だ。女流棋界では第一人者であっても、羽生善治名人らを擁するプロ将棋界では、まだスタートラインにすら立っていないのである。 女流棋士とは1974年に日本将棋連盟(以下将棋連盟)によって作られた
![壁を打ち破れ、女流棋士・里見香奈の挑戦 : 深読みチャンネル : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 1/2](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7476bd9c758a7406dfeb35ef71ea131013353234/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.yomiuri.co.jp%2Fphoto%2F20151117%2F20151117-OYT8I50069-L.jpg)