国内でも海外でも、このところローカルな空港に降り立つ機会が多い。着陸後、駐機スポットに向けて地上走行する機内の窓からつい目を向けてしまうのが、マーシャラーと呼ばれる人たちの仕事ぶりだ。今回は、空港のランプエリアで旅客機を誘導する専門職──マーシャラーたちの仕事に密着してみよう。 無事に滑走路に着陸した旅客機は、速度を最小限に落としてゆっくりと旅客ターミナルに向かう。誘導係が送る合図にしたがって、前輪は地面に引かれたライン上をきれいに進み、やがて所定の位置にぴたりと停止した。 これは空港で必ず見かけるおなじみのシーンである。誘導を行っているのは、空港グランドハンドリングスタッフの一人であるマーシャラー。「自分が描いたラインのイメージ通りに誘導できたときの、機体との一体感が最高です」と、パドルを手に若手マーシャラーのNさんは私に語った。 空港での数あるグランドハンドリング業務の中でも、マーシャ