先日、米国ニューヨーク市で開催されたパーティーで、独創的な料理が振る舞われた。枝豆、アンズ、カルダモンをきかせた芽キャベツを巻いたチョコレートブリトー。料理を指揮したのはソフトウェア技術者のフロリアン・ピネルだったが、レシピを考案したのは彼ではない。IBMの人工知能「ワトソン」だ。 ワトソンは、2011年に米国の有名クイズ番組で人間のクイズ王に勝利したコンピューターとして知られている。この戦いでワトソンは、インターネットに接続されていない状態で、自然言語で示された問題から解答を導いてみせた。その際、この人工知能が使ったのは研究者が事前に入力しておいたデータのみ。そこには一般的な情報だけでなく、だじゃれや同音異義語、スラングの使い方なども含まれていた。 ワトソンは単なる知識のデータベースではなく、データを処理し、仮説を立て、過去の失敗にもとづいてプロセスを修正することができる。この3つの能力
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