18日に「脳死カフェ」というものが開かれたらしい。このサイエンスカフェには興味をもった。というのも、日本ではめずらしく本当の意味でのサイエンスカフェのテーマだと思ったからであり、実際にどのような議論があったのか大いに興味が持てるからである。 日本におけるサイエンスカフェの流行 ここ数年の日本におけるサイエンスカフェの流行は目覚しい。「サイエンスカフェポータル」というウェブサイトがあって、これを見ると、日本でいつどこでサイエンスカフェが開かれ、そして今後開かれるのか、知ることができる: http://scienceportal.jp/contents/guide/0910/0910.html これによると、過去6カ月の間におよそ480ぐらいのサイエンスカフェが開かれたようである。ということは毎日、日本のどこか2.7か所ぐらいでサイエンスカフェが開かれていることになる。これはすごい数字ではない
9月28日付エントリ「新自由主義かケインズ政策かの議論ではない。環境問題だ」は、私自身がコメント欄の論戦に参加してコメンターの方(資本主義者さん)に応戦したこともあって、過去最多のコメント数を記録した。しかし、ここしばらくネットにあまり時間を割けない状態なので、そのフォローとなるエントリを上げられずにきた。 議論は途中から「地球温暖化懐疑論」へと移っていったのだが、私がもっとも驚いたのは、懐疑論の論者として名高い武田邦彦氏が、信じられないほど粗雑な論述を行っているらしいことだった。これは、まず資本主義者さんが、温暖化によって海水面が上がるというのは嘘ですよ(笑) と言ったので、私が論拠を示せと要求したところ、コップに氷を入れて水をコップの容量ぎりぎりまで入れましょう。で、氷が溶けたら水が溢れるんですか?北極の氷が溶けたら水面が上がるという人は実験してみましょう。水面はズバリ下がります。簡単
先週の火曜日、23日のことだが、PCST-9 協賛国際シンポジウム「科学を語り合う ―サイエンスコミュニケーションの方法と実践」というイベントに行ってきた。会場は、お茶の水の日大カザルスホール。 PCSTというのは、"Public Communication of Sciecne and Technology"という2年おきに行われる科学技術コミュニケーションの国際会議で、今年は、つい先日、5月17日から19日まで韓国・ソウルで開催されたばかり。(ソウルで近いこともあって、小生も参加してきました。) 今回のイベントは、その協賛企画で、文部科学省科学技術政策研究所とブリティッシュ・カウンシルの共催で開かれたもの。講演者は日本から4名、欧州(英国、ベルギー)から3名で、そのスピーチの概要は、上記のリンク先にあるとおり。 で、その内容なんだけど、ある意味、日欧間の科学技術コミュニケーションをめぐ
さて、またまたご無沙汰でございました。実は、私、見事に静岡地震を罹災してしまい、このところゴタゴタしておりました。 で、その体験と感想を載っけておきます。 地震が起きたのは実に蒸し暑く寝苦しい夜の終わり、大雨が降り注いでおります。ようやく気温も下がり深い眠りに入ろうかという頃でした。ゴゴゴ、という突き上げるような小さな揺れで目を覚ましました。たぶん、寝苦しく眠りが浅くなかったら気づかなかったかもしれません。咄嗟に、本当に咄嗟に「地震?」と身を起こしました。何回か地震で初期微動による突き上げを感じていた事。そして、これが重要ですが、起震車による地震体験を何度か受けていたこと。この事が地震に気づかさせたと云えるでしょう。身を起こして身構えた瞬間に左右へ大きな揺れ。 「こんなに揺れるのか!?」 ちょっと大地が揺れる規模とは思えない揺れです。どちらかといえば、遊園地かテーマパークのアトラクションみ
レファレンス 平成18年3月号 科学技術リテラシーの向上をめぐって 公共政策の社会的合意形成の観点から 田 中 久 徳 目 はじめに Ⅰ 1 2 Ⅱ 1 2 次 3 Ⅲ 1 2 3 欧州連合 (EU) 我が国の施策と今後の課題 「国民の科学技術離れ」 の現状とその背景 これまでの主な取り組み 今後の課題 「科学技術リテラシー」 はなぜ重要か? 科学技術と社会の関係変化 「科学技術リテラシー」 の構成内容 海外の取り組み事例 米 英 国 国 おわりに はじめに 社会における科学技術の影響力が拡大する中 で、 国民の科学技術に対する理解増進が重要課 題と位置づけられ、 学校教育における諸施策の 展開のみならず、 広く国民全体の科学知識の向 上を目的とする取り組みの必要性が論じられて いる。 国家目標として 「科学技術創造立国」 を標榜 する我が国において、 優れた科学者
内閣府食品安全委員会の人事案を民主党など野党4党が参議院で否決したことに対し、科学界から批判が相次いでいる。 委員の候補者が4年前、輸入牛肉の安全性を判断した科学的評価を、「評価の姿勢に問題がある」として否決の理由にしたためだ。近く政権を握るかもしれない党からの政治的圧力に、科学者側は「中立的な評価が損なわれる」と危機感を強めている。 問題の人事案は、吉川泰弘・東京大教授を委員長含みで同委員に起用するもので、6月5日に否決された。吉川教授は2005年、同委員会のプリオン専門調査会座長として、米国・カナダ産牛肉の輸入再開を条件付きで認める答申案をまとめた。民主党は、調査会が「データに不明点が多く、厳密に評価するのは困難」としながら答申案をまとめた点などを問題視した。 しかし、食品安全委員会は、有害物質などがどのくらいの確率で悪影響を与えるかを科学的に評価する機関。日本学術会議の金沢一郎会長は
人々の意識が変わり、科学技術の意味が変わってきたなかで、科学技術がもたらす複雑な問題についての新しい問題解決の手法の確立が求められてきたわけですね。 その問題をいち早く捉え、「トランス・サイエンス」と名付けたのが、物理学者のアルヴィン・ワインバーグです。ワインバーグは1972年に書いた論文の中で、科学技術のもたらす問題の中には、もはや科学だけでは解決できないものが増えており、こういった問題の解決のためには科学を超えた次元での議論が必要だと主張しました。 ワインバーグは、原子力発電所の多重防護の安全監視システムについて、そのすべてが故障する確率はきわめて低いというところまでは、科学者の理解はとりあえず一致する。しかし、「きわめて低い確率」を、科学的な見地から「事故は起こりえない」と言っていいのか、あるいはいくら低確率でも起きれば凄まじい被害が生じるのだから、そこは「事故は起こりうる」と想定
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