第三セクターの三陸鉄道(岩手県宮古市)は27日、赤字対策の一環で駅舎の命名権を売却し、第一弾として宮古駅に企業名を冠した「アイフルホーム宮古駅」の看板を掲げた。 命名権を買い取ったのは盛岡市の住宅販売会社シリウスで、年間広告料は30万円。縦75センチ、横4メートルの看板の製作設置費用15万円も同社が負担した。車両運行でのアナウンスや時刻表の駅名は従来通り。 看板の除幕式で、三陸鉄道の山口和彦社長は「経営が厳しい中、さまざまなアイデアをもらい、命名権を売り出した。第一号で新看板を設置でき、感謝している」とあいさつ。シリウスの佐藤幸夫代表取締役は「地域社会への貢献という会社の理念に合致した。三陸鉄道を応援したい」と話した。 東北の鉄道で車両のラッピング広告はあるが、駅舎の命名権売却は初の試み。三陸鉄道は宮古駅のほか、久慈、釜石、盛の各駅舎についても命名権を売り出しており、既に数社から引き