川崎市の臨海地区の工場街。日が落ちて薄暗くなると、コンビナートの光は輝いてくる。真夜中を過ぎても明るさは衰えない。ここは京浜工業地帯の真ん中なのだ。大型のトラックが走り回る。その脇にひっそりと、線路が残っているところがある。廃線跡ではない、現役の鉄道だ。 神奈川臨海鉄道千鳥線。1日に3往復、貨物列車が走る。数年前は2往復で、それも貨物量がないときは運休になったが、現在は1・5倍に増便され、運休などないらしいから、この路線も活躍していると言うべきだろう。 ある夕暮れ、踏切の警報が聞こえてきた。通行量の多い国道を横切るところがあり、当然、自動車はストップ。ほどなくディーゼル機関車が1両、堂々とやってきて工場街に吸い込まれていった。そして15分ほどすると貨車を引き連れて、今日の仕事は終わりだとばかりに走り去っていった。(写真報道局 野村成次)
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