特別列車での旅行の様子を伝える大越駅友の会の会報 列車の中を写した、いくつもの写真。男性の一人はカラオケで自慢ののどを披露し、年配のグループは酒を酌み交わしている。人々の屈託のない笑顔が、一人一人にとってかけがえのない時間だったことを物語る。 元大越町商工会長の管野幸治さん(72)=田村市大越町=の自宅には「大越駅友の会」の会報が1993(平成5)年から約20年間分、丁寧に保存されている。会員による慰安旅行などの様子を垣間見ることができる。 大越駅(田村市大越町)周辺だけでなくJR磐越東線沿線にはかつて、地元の商工会や住民、自治体職員らでつくる各駅の「友の会」が次々と発足した。国鉄時代から続く鉄道の利用者減に歯止めをかけようと特別列車を走らせ、会員が各地に出かけていった。 「青森の恐山や、佐渡島に行ったなあ」。管野さんは会報を見返しながら、思い出にふける。 1991年に発足した大越駅友の会
![【鉄路と生きる(26)】第3部 磐越東線 各駅に「友の会」発足 利用促進へ特別列車](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/eff0baf6c32beb5ce51853699c7cf1f0731ba138/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.minpo.jp%2Fcommon%2Fimg%2Fnews%2F20230218104910_0.jpg)