2016年(平成28年)3月の北海道新幹線開業まで遅くとも200日余り。本州との新たな鉄道網ができるが、既存列車の廃止も懸念されている。その筆頭が「急行はまなす」(札幌―青森)。東室蘭から札幌や函館への始発・最終便といった役割があるが、廃止されると影響は多岐にわたりそうだ。 はまなすは1988年(昭和63年)の青函トンネル開業時に誕生した1日1往復の夜行列車。寝台車を含む客車7両の編成だが、多客時は最大12両まで増結している。 札幌発は午後10時で東室蘭着は同11時50分。札幌・南千歳から東室蘭・函館への最終便の役割をはじめ、新青森から新幹線に乗ると東京には午前10時台に着く。新千歳空港が雪で閉鎖された時は、本州への移動手段にもなっている。 青森発は午後10時18分で、東室蘭発は翌午前4時17分、札幌着は同6時7分。南千歳で釧路行き特急と新千歳空港発羽田行きの始発便、札幌で旭川、網走、
室蘭市の本輪西駅を起点に半世紀にわたり道内にガソリンや灯油を運んできたタンク貨車が29日、札幌行きの最終運行を迎える。JX日鉱日石エネルギー室蘭製造所が輸送を船舶やトラックに転換を決めていた。同日はセレモニーが計画され、6月2日には同駅のJR貨物事務所も閉鎖。道内のタンク貨車輸送は幕を下ろす。 最終列車は29日午後0時10分発、札幌貨物ターミナル行き16両編成。セレモニーは同日午前11時半から。所有する日本石油輸送、JR貨物の関係者らが出発を見送る。同駅で車両の点検や引き込み線の信号、踏切制御などを担ってきた同事務所も業務を終える。 同貨車は「タキ」と呼ばれ、1車両で灯油などを平均45トン積める。現在は緑と黒の2色。室蘭製油所(当時)は1960年、本輪西から札幌、旭川、帯広に輸送を本格化させた。 ピークは2000年度の149万1千トン。これを境にエコカーの普及などでガソリンや石油の需要
室蘭港崎守埠頭の鉄道引き込み線が静かな注目を集めている。今年に入り、中古の鉄道車両の輸出に利用されたことで、岸壁近くまで線路が延びる優位性が見直され始めた。北海道開発局は秋にも、引き込み線を使い道内産の農水産物を船積みし輸出する実証実験を予定。港の新たな活用に期待が高まっている。 室蘭港を使った中古車両の輸出は平成18年、旧北海道ちほく高原鉄道(池田―北見)の車両をミャンマーに輸出したのが始まり。ミャンマー政府は性能に優れた日本の中古車両を導入するため、確保を進めている。 この流れの中で今年5月、4年ぶりに石油輸送用タンク貨車など26両の輸出が実現した。8月以降に計21両、秋には第3段が予定されている。港と一体化した鉄路の利便性が評価され、これまでにないペースで引き込み線の利用が続く。 この鉄道引き込み線に目をつけたのが道開発局。平成24年度、道内産の農水産物を鉄道を使って室蘭へ輸送し
日本貨物鉄道(JR貨物)が、道内の車両点検業務の拠点としている鷲別機関区(登別)と、乗務員が所属する室蘭総合鉄道部運転課(室蘭)の廃止を検討していることが、27日分かった。JX室蘭の鉄道輸送縮小や、北海道新幹線開通に向けた車両保守部門の見直しが背景。市は存続に向け調査に乗り出した。 鷲別機関区は昭和19年に室蘭機関区鷲別駐泊所として開設され、22年に独立。62年から国鉄民営化に伴いJR貨物が運営。平成11年には函館・五稜郭機関区のディーゼル車両が鷲別に集約され、道内の車両点検・整備拠点となった。 しかし同社は昨秋、一転して廃止方針を労組に説明。JX室蘭の鉄道輸送廃止方針と、道新幹線開通に合わせて導入予定の新電気機関車の保守・点検基地を五稜郭機関区に設けるため、鷲別を五稜郭に統合するとの内容だった。 ただ、JX側の海上輸送への切り替えが旭川と帯広にとどまり、札幌への鉄道輸送が2年間継続さ
北海道新幹線整備計画に伴う胆振太平洋沿線における高速鉄道整備の可能性を探る「いぶり次世代鉄道政策研究会」(I―next)の設立総会が22日、苫小牧市内のホテルで開かれ、4市7町の首長が研究調査の推進と連携を確認した。座長には岩倉博文苫小牧市長を選出した。 同研究会は胆振管内の市町で構成。北海道新幹線の札幌延伸(北回りルート)を見据え、胆振を通過する南回りルートへのフリーゲージトレイン(FGT)導入の可能性を調査研究する。また、北海道新幹線の進ちょく状況把握も目的。I―nextの「I」は胆振、「next」は将来を表している。 FGTは軌道可変列車。線路間の幅に合わせて車輪が可動するもので、軌間変換装置によって、在来線と新幹線が相互に乗り入れできる。在来線では既存の鉄道施設を有効利用できるため、工事費の軽減もメリットだ。 国内では実用化されていないが、九州の在来線などで試験走行が行われて
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