2014年は、マレーシアのスタートアップ業界にとって良いことと悪いことが混在する年であった。一方では、予想を下回る結果とはなったが、地元マレーシアのオンライン決済を提供するMOL Globalがアメリカ市場で上場を果たした。人気の高いタクシーの配車アプリGrabTaxiは、順調に投資ラウンドを重ね、直近で受けたシリーズDの投資額は2億5千万米ドルにのぼり未だかつてない金額となった。また2014年のはじめには、MaGIC (マレーシアのスタートアップ支援機関)とその代表を務める才能あふれるCheryl Yeoh氏が業界でその存在感を強め、ここ数ヶ月においては「点と点をつなげ、業界の隙間を埋める」ために多くのことを成し遂げてきた。 加えて、2015年のマレーシアの国家予算は、起業家に直接影響する有利な数値が盛り込まれている。 しかしその一方で、地元の権力者はテクノロジーがもたらした進歩に全面的