嬉々として石を並べる子供らを眺めていた。 私の顔にはへばりついた無表情。暑さからくる疲労で、口角を上げることさえ気が進まなかった。それでも仲睦まじい彼女らを眺め、目だけは細めている。 近所の服部緑地に隣接する、服部植物園に来ていた。存在は知っており、いつか行こうとは思っていたものの、きっかけがなくこれまで訪れたことがなかった。 今回は妻が父の日イベントを見つけてきたので、ついに訪れることを決意したのであった。とはいえ、昼過ぎからのんびり訪れたので、イベントのほとんどは受付が終了していた。ただそもそもそれを目的にはしておらず、単なるきっかけだったので私は構わなかった。娘は少しだけ残念がっていたのだけれど。 園内をぶらりと歩く。思っていたよりも植物園然とはしておらず、どちらかというと植物公園といったような様相であった。わずか220円だが、一応は有料なので、良く整備されており、無料公園と比べると
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