ショスタコーヴィチ:交響曲第4番 ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団 2001年11月20-22日、サンクト・ペテルブルグ、マリインスキー劇場でのデジタル録音。 第8番、第7番、第5番&第9番に続くゲルギエフによるショスタコーヴィチ・シリーズ第4弾。 曲は、ゲルギエフ自身が“戦争交響曲”と位置づける『交響曲第4番』。通常、ショスタコーヴィチの“戦争交響曲”というと、第7番から第9番の3曲を指しますが、ゲルギエフによれば「第二次大戦開戦前の不穏な時代に書かれた第4番から第6番もそれらに含めるべき」とのこと。 確かに、この問題作から感じられる異様なまでの激しさ、力強さ、残虐さは比類のないものであり、それらに戦争や圧政の影を結びつけて考えるのも自然なことかもしれませんし、また、並存する諧謔的な表現についても、アイロニーの発露と考えれば納得も行きます。 とはいえ、そうした時代背景への認識を抜きに