2025年の国際博覧会の開催都市がもうすぐ決まる。 大阪の他に、アゼルバイジャンのバクー、ロシアのエカテリンブルクが立候補しており、聞くところでは、三都市の競争は「横一線」だそうである。 大阪府知事、大阪市長は世界に向けてのPR活動に熱心だが、国内では招致機運が盛り上がらない。 間近に迫った2020年の東京五輪に対してさえ市民の間に熱い待望の気持は感じられないのだから、そのさらに5年後では気合が入らないのも当然だろう。五輪にしても万博にしても、半世紀前の1964年の東京五輪、1970年の大阪万博の時の国民的な高揚感とそれにドライブされた劇的な社会改造を記憶している世代から見ると、今の日本の冷え方はまるで別の国のようである。 今回の万博に国民的関心が高まらない最大の理由は、にべもない言い方をすれば、大阪で万博を開く必然性がないからである。 公式サイトにはこんなことが書いてある。 「万博とは世