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ブックマーク / blog.tatsuru.com (337)

  • 「愛国的リバタリアン」という怪物 - 内田樹の研究室

    金満里さんたちが出している「イマージュ」という媒体が、相模原の「やまゆり園事件」についての考察を特集した。そこに私も一文を寄稿した。あまり目に触れる機会のない媒体なので、私の書いたものだけここに再録する。 相模原の大量殺人事件のもたらした最大の衝撃は、植松聖容疑者が事前に安倍晋三首相宛てと大島理森衆院議長宛てに犯行を予告する内容の書簡を届けていたことにある。それは権力者を挑発するための犯行予告ではなく、自分の行為が政権と国会多数派には「好ましい」ものとして受け止められ、権力からの同意と保護を得られるだろうという期待をこめたものだった。逮捕後も容疑者は「権力者に守られているので、自分は死刑にはならない」という趣旨の発言をしている。 もちろん、これは容疑者の妄想に過ぎない。けれども、何の現実的根拠もない妄想ではない。彼の妄想形成を強化するような現実が今の日社会内部にはたしかに存在しているから

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    D-S-C-H 2017/08/02
  • 街場の五輪論のむかしの前書き - 内田樹の研究室

    久米宏さんが五輪反対の論陣を孤軍で死守されているので、それを応援する意味で、だいぶ前(4年くらい前)に出した『街場の五輪論』(平川克美、小田嶋隆との鼎談)の「まえがき」を採録する。 五輪についての私の意見はこのときとまったく変わっていない。 久米さんによると、1000億円の違約金を払えば五輪は返上できるそうである。 その方が「まだまし」だと私も思う。東京都民が「それでもやりたい」というのなら「お好きにどうぞ」という他ないが。 五輪招致が決定したときのテレビ放送を私は見ていない。もともとほとんどテレビを見ないし、五輪の中継もシドニー五輪のマラソンからあと見たことがないし、今回の五輪招致事業にも何の興味がなかったからである。 ところが、朝起きたら、寝不足気味のが五輪開催地が東京に決まったと教えてくれた。その前の猪瀬都知事のニューヨークでのイスラーム圏蔑視失言に露呈した夜郎自大なナショナリズム

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    D-S-C-H 2017/08/02
  • 地方移住の意味するもの - 内田樹の研究室

    先週の『サンデー毎日』に少し長めのものを寄稿した。 もう次の号が出る頃だからネットに再録。 先日、奈良の山奥の集落で、都会から移住してきた若者たちと話し合う機会があった。 都市住民の地方移住は3・11以来途絶えることなく続いているが、メディアはこれを特に重要なことだとは考えていないらしく、ほとんど報道されることがない。総務省も国交省も農水省も、この動きには特段の関心を示していない。そもそも今のところ、地方移住については公式の統計さえ存在しない。2015年末に毎日新聞が明治大学の研究室と共同調査を行い、2014年度に地方自治体の移住支援策を利用するなどして地方に移住した人が1万1735人であることを報じた。それによると、09年度から5年間で地方移住者は4倍以上に増えたという。ただし、これは自治体の移住支援を受けた移住者だけの数であり、行政の支援を受けずに移住した人たちがおり、アンケート未回答

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    D-S-C-H 2017/08/02
  • 『日本の覚醒のために』まえがき - 内田樹の研究室

    みなさん、こんにちは。内田樹です。 書は講演録です。中身はけっこうばらばらですけれど、全体のタイトルは『日の覚醒のために』といういささか気負ったものになっています。 僕は個人的には「気負う」というのはあまり好きじゃないんです。 気負ってる人の話って、最初は気圧されても、そのうちにうんざりしてきますからね。僕だってそういうものを読まされると、「気負うの はわかるけれど、そうのべついきり立っていると、読むのつらいです」という気分になります。にもかかわらずかなり気負ったタイトルをつけてしまったのは、僕の側にそれなりの緊張感があってのことです。 僕の眼にはいま日のさまざまなシステムが劇的な劣化局面にあるように見えます。僕が直接に見聞して、事情を熟知しているのは大学教育ですけれども、これはもう「手が付けられない」というくらいにひどいことになっています。昨年の10月にはアメリカ政治外交研究誌で

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    D-S-C-H 2017/07/01
  • 「内田樹の大市民講座・直感はわりと正しい」文庫版あとがき - 内田樹の研究室

    「文庫版のためのあとがき」 みなさん、こんにちは。内田樹です。『大市民講座』が文庫化されることになりました。手に取ってくださったことについてお礼申し上げます。 単行の「あとがき」を読むと、大瀧詠一さんが亡くなった翌年に単行が出たことがわかります。それから3年経って、今度は文庫化されることになりました。単行刊行時点で「過去6年半」分を収録したわけですから、現時点から起算すると、一番古いものは9年前に書かれていることになります。 「まえがき」でも「リーダビリティ」について少し書いていますけれど、それだけ時間が経ってしまった後になお時評がリーダブルでありうるのかどうか、僕にとってもたいへん気になるところです。 今回ゲラを読み返してみて一番経年変化が激しいのは「政治についての話」だということがわかりました。扱われている事件がどんな出来事だったのか書いた人にも思い出せないというようなトピック

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    D-S-C-H 2017/06/17
  • 「愛国的リバタリアン」という怪物 - 内田樹の研究室

    金滿里さんが主宰する劇団「態変」の出している『イマージュ』という媒体が「相模原事件」を特集した。そこに事件についてのコメントを寄稿した。なかなか手に取ることのない媒体なので、ブログに採録しておく。 相模原の大量殺人事件のもたらした最大の衝撃は、植松聖容疑者が事前に安倍晋三首相宛てと大島理森衆院議長宛てに犯行を予告する内容の書簡を届けていたことにある。それは単に権力者を挑発するための犯行予告ではなく、自分の行為が政権と国会多数派には「好ましい」ものとして受け止められ、権力からの同意と保護を得られるだろうという期待をこめたものだった。逮捕後も容疑者は「権力者に守られているので、自分は死刑にはならない」という趣旨の発言をしている。 もちろん、これは容疑者の妄想に過ぎない。けれども、何の現実的根拠もない妄想ではない。彼の妄想形成を強化するような現実が今の日社会内部にはたしかに存在しているからであ

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    D-S-C-H 2017/06/15
  • 対米従属テクノクラートの哀しみ - 内田樹の研究室

    という標題の文章を「サンデー毎日」に寄稿した。発売日からだいぶ経ったから、ブログにも掲載しておく。 私たちが「問題」と呼んでいるものの多くは長期にわたる私たち自身の努力の成果である。だから、それは「問題」というよりむしろ「答え」なのである。 私見によれば、現代日の問題点の多くは、私たちが久しく「ある現実」から必死に目を背けてきた努力の成果である。私たち目を背けてきた「ある現実」とは「日アメリカの属国であり、日は主権国家ではない」という事実である。この事実を直視することを集団的に拒否したことから、今日のわが国の不具合のほとんどすべてが派生している。 日は属国だというとすぐに怒り出す人たちがいるので、同じことをそれよりは穏やかな表現に言い換えてみる。日国民は憲法制定の主体ではない。 日国憲法は1946年11月3日に公布された。公布時点では「上諭」というものが憲法の「額縁」として付

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    D-S-C-H 2017/06/15
  • 教養教育とは何か - 内田樹の研究室

    『大学ランキング』に教養教育について寄稿した。もうが出てずいぶん経つから、ブログで公開してもいいだろうと思う。いつもの話ですけど。 教養教育とは何か 教養教育の目的は第一に「自分自身をマップすること」にある。それは、図書館のどの書棚にどんなが配架されているかを示す案内板や、山歩きするときの地図の働きに似ている。案内板が教えてくれるのは、「自分が知っていること」よりはむしろ「自分が知らないこと」である。地図は「自分のいる場所」よりはるかに多くの情報を「自分がいない場所」について伝えてくれる。それが教養教育来の姿だと私は思う。 大学設置基準大綱化のあと、多くの大学が教養教育を止めた。1年生から4年間フルに専門教育を行えば卒業時点で社会が求める「即戦力」が出来上がると信じたのである。でも、しばらくして「即戦力」をうるさく求めた当の産業界から「教養教育をちゃんとやってほしい。教養のない専門

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    D-S-C-H 2017/06/08
  • ル・モンドの記事から「共謀罪」について - 内田樹の研究室

    ル・モンド、5月27日 テロリズムと組織犯罪を防止するためという口実の下に、日政府はきわめて問題の多い法律的な利器を準備している。あらゆる形態の「謀略」に対するこの法案についての採決が5月23日に衆院で行われ、参院では法案は6月中旬に採決される予定である。 この法律が施行されると、テロリスト的あるいは犯罪的な活動の準備または実現に関与した個人あるいは集団は捜査の対象となる。 安倍晋三首相によれば、2020年の東京五輪に向かってテロリズムとの闘いの枠組みを作りあげることは彼の「責任」だということである。この法案を通すことは、彼の説明によれば、2000年に国連で採択された国際的な組織犯罪に対する協定の批准のために不可欠だという。 同趣旨の法案は2003年と2005年にも提案されたが廃案となった。日は世界で最も安全な国の一つであり、2002年以降犯罪発生率は減り続けている。なぜこの法案が急に

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    D-S-C-H 2017/05/29
  • 村上春樹の系譜と構造 (内田樹の研究室)

    最初にお断りしておきますけれど、僕は村上春樹の研究者ではありません。批評家でもない。一読者です。僕の関心事はもっぱら「村上春樹の作品からいかに多くの快楽を引き出すか」にあります。ですから、僕が村上春樹の作品を解釈し、あれこれと仮説を立てるのは、そうした方が読んでいてより愉しいからです。どういうふうに解釈すると「もっと愉しくなるか」を基準に僕の仮説は立てられています。ですから、そこに学術的厳密性のようなものをあまり期待されても困ります。とはいえ、学術的厳密性がまったくない「でたらめ」ですと、それはそれで解釈のもたらす愉悦は減じる。このあたりのさじ加減が難しいです。どの程度の厳密性が読解のもたらす愉悦を最大化するか。ふつうの研究者はそんなことに頭を使いませんけれど、僕の場合は、そこが力の入れどころです。 いずれにせよ、僕が仮説を提示するのは、みなさんからの「真偽」や「正否」の判断を求めてではあ

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    D-S-C-H 2017/05/14
  • 朝日新聞のロングインタビュー - 内田樹の研究室

    朝日新聞の東北版にロングインタビューが掲載された。 そのロングヴァージョンを採録しておく。 施行70年を迎えた日国憲法が岐路に立っている。「不戦」という歯止めを問い直す改憲の流れ。「共謀罪」という基的人権を制限する可能性を持つ法律の整備。憲法をめぐる政治の動きと、私たちの暮らしの変化について、東北・山形にルーツを持つ思想家、内田樹さん(66)に聞いた。 ー朝日新聞の4月の世論調査でも、安倍政権は50%の支持率を維持しています。どうして、今回の共謀罪の制定などで基的人権が制限される可能性がある有権者たちが、安倍政権を支持するのでしょうか。 戦後の日の国家戦略は「対米従属を通じての対米自立」というものでした。敗戦国にはそれ以外に選択肢がなかったのです。アメリカへの徹底的な従属を通じて、同盟国として信頼を獲得し、段階的に国土を回復し、国家主権を回復してゆくという戦略は72年の沖縄施政権返

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    D-S-C-H 2017/05/08
  • 神奈川新聞のインタビュー - 内田樹の研究室

    憲法記念日に神奈川新聞にロングインタビューが掲載された。いつもの話ではあるけれど、これを愚直に繰り返す以外に悪政をい止める方途を思いつかない。 反骨は立ち上がる いま日で起きている絶望的なまでの「公人の劣化」は何に由来するのか。結論から言ってしまえば「日アメリカの属国でありながら、日人がその事実を否認している」という事実に由来する。日社会に蔓延している「異常な事態」の多くはそれによって説明可能である。 ニーチェによれば、弱者であるがゆえに欲望の実現を阻まれた者が、その不能と断念を、あたかもおのれの意思に基づく主体的な決断であるかのようにふるまうとき、人は「奴隷」になる。「主人の眼でものを見るようになった奴隷」が真の奴隷である。彼には自由人になるチャンスが訪れないからである。日アメリカの属国であり、国家主権を損なわれているが、その事実を他国による強制ではなく、「おのれの意思に

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    D-S-C-H 2017/05/03
  • BFM TV の記事から - 内田樹の研究室

    昨日のフランスのBMFTVの記事から。 なんだか物騒な話になっている。 「北朝鮮アメリカを『地図上から抹殺する』と恫喝 2017年4月24日 米朝両国間の緊張が高まる中、北朝鮮の公式サイトはアメリカが半島を攻撃したときにアメリカは「地図上から抹殺されるであろう」と述べた。アメリカがピョンヤンに対する威嚇的な態度を強めるにつれて、北朝鮮はその核攻撃プログラム開発を進めている。 北朝鮮公式サイトは、ワシントンが北朝鮮に宣戦布告した場合、アメリカ合衆国は「地上から消滅するであろう」と警告した。北東アジアにおける緊張を高めている威嚇の応酬についてのこれが最新の情報である。 土曜日に、アメリカの副大統領マイク・ペンスはアメリカの空母カール・ヴィンソンとその艦隊は「数日中に」日海に到着するだろうと述べた。その一方で、北朝鮮による六回目の核実験の可能性についての噂が広まっている。 ピョンヤンはアメリ

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    D-S-C-H 2017/04/25
  • 役に立つ学問 - 内田樹の研究室

    『大学出版』という媒体の「役に立つ学問?」という特集に寄稿した。わりと特殊なメディアなので、ブログでも紹介しておく。 役に立つ学問とは何か。 「役に立つ学問」とは何のことなのだろう。 そもそも学問は役に立つとか立たないとかいう言葉づかいで語れるものなのか。 正直に申し上げて、私はこういう問いにまともに取り合う気になれない。というのは、こういう設問形式で問う人は、一般解を求めているようなふりをしているけれど、実際には「その学問は私の自己利益の増大に役に立つのか?」を問うているからである。 だから、にべもない答えを許してもらえるなら、私の答えは「そんなの知るかよ」である。何を学ぶかは自分で判断して、判断の正否についての全責任は自分で取るしかない。「役に立つ」ということには原理的に一般性がないからである。 すべての学問やテクノロジーの有用性は地域限定的・期間限定的である。ある空間的閉域を離れれば

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    D-S-C-H 2017/03/30
  • Libérationの記事から - 内田樹の研究室

    フランスの左派系メディア『リベラシオン』は森友学園事件について3月23日に次のように伝えている。事件の全貌と歴史的背景を簡潔かつ正確にまとめている。 「安倍晋三はなぜ新たなスキャンダルに巻き込まれたのか?」 物語は延々と終わらずに続いている。無敵と思われた安倍晋三の任期5年目をスキャンダルの雲が覆っている。彼の、安倍昭恵を衆目にさらし、彼の防衛相を無力化したこのスキャンダルの影響は財務省にも及んでいる。 この長く、気違いじみた一日は首相が2012年の彼の政権復帰以来最大の政治的危機に遭遇したことを示した。そして、人々の疑問は決定的な問いのレベルに達しようとしている。「安倍晋三と彼のは嘘をついているのか、それとも彼らは利用されたのか?」 証人喚問はこの国家的事件の核心部分である。二月以来長く続くスキャンダルに材料を提供してきたのは籠池泰典という興味深い人物の繰り返される言明である。ナショ

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    D-S-C-H 2017/03/26
  • 境界線と死者たちと狐のこと - 内田樹の研究室

    村上春樹の新作『騎士団長殺し』を読んでいるうちに、村上春樹と上田秋成について書いた文章があったことを思い出した。 もうだいぶ前に書いたものだ。たしか『文學界』に寄稿したのだと思う(違うかも知れない)。江藤淳が上田秋成について書いていたものをちょうどその直前に読んでいたので、上田秋成~江藤淳~村上春樹という系譜を考えてみた。 上田秋成と村上春樹の関連については論じた人がいくらもいると思うけれど、江藤淳をまじえた三者を論じたのはたぶん僕の創見ではないかと思う。 『騎士団長殺し』はまだ上巻が終わったところで、これからどうなるかわからない。 もしかすると、ここに書いたような話になるのかもしれない。そう思うとどきどきする。 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹)について 小説を論じるときに「主題は何か?」というような問いから始まるアプローチはずいぶん時代遅れのものだ。私の定かならぬ

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    D-S-C-H 2017/03/01
  • ル・モンドの記事から(森友学園問題) - 内田樹の研究室

    2月27日のLe Monde が森友学園と安倍総理の関係について報じた。 どのような形容詞が用いられているか、注意して読んで欲しい。 ナショナリスト的逸脱(dérive nationaliste)と不都合な便宜供与がいりまじった一つの事件が日の総理大臣安倍晋三の足元を脅かしている。話題になっているのは4月1日開校予定の大阪の私立「瑞穂の国記念」小学校である。 2月27日、当局はこの施設の建設工事についての調査を行った。この施設は学校法人森友学園が開学する「日で最初で唯一の神道小学校」である。神道は日起源の宗教である。 森友学園は2016年6月に国土省から一区画の土地を1億3400万円で購入したが、これは現地の地価の七分の1である。国土相はこの土地が9億5600万円と価格査定されていたことを認めている。この値引きが行われたのは、廃棄物の除去と、微量のヒ素や鉛を含む土壌の除染が必要だった

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    D-S-C-H 2017/03/01
  • 大統領が就任したときの日本人 - 内田樹の研究室

    8年前のオバマ大統領の就任式のあとに書いた文章が『日辺境論』に含まれている。 模試に使われたので、コピーが送られてきた。読んだら、なんだか今になると身につまされる話だったので、その部分を再録しておく。 オバマ大統領の就任演説のあと、感想を求められたわが国の総理大臣は「世界一位と二位の経済大国が協力してゆくことが必要だ」というコメントを出しました。これは典型的に「日人」的な発言だと言ってよいでしょう。「日は世界の中でどのような国であるか」ということを言おうとしたとき、首相の脳裏にまず浮かんだのが「経済力ランキング表」のイメージであったというのはまことに徴候的です。もし、日が軍事力でもいい順位にあれば、あるいはODAや国際学力テストの得点でいい順位にあれば、首相はその「ランキング表」をまず頭に浮かべ、それをもって日の国際社会における役割を言い表そうとしたでしょう。 ある国の国民性格は

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    D-S-C-H 2017/02/04
  • なぜトランプ政権のスタッフは嘘をつくのか? - 内田樹の研究室

    というタイトルの記事が眼に止まったので、訳したみた。なかなか面白い。 Why Trump's staff is lying? Bloomberg View 23 Jan 2017 by Taylor Cowen 発足したばかりのトランプ政権のもっとも際立った特徴の一つは嘘の政治的利用である。先週話題になったのは、ドナルド・トランプの報道担当官ショーン・スパイサーが「トランプは就任演説でアメリカ史上最多の聴衆を集めた」という明らかな虚偽を申し立てたことであった。この事件をてがかりに、リーダーが自分の部下に嘘を言わせるとき、彼は何をしようとしているのかについて考えてみたい。 誰の目にも明らかなことは、この指導者が大衆をミスリードしようとしており、彼の部下たちにも同じことをさせようとしているということである。多くの市民は事後にファクト・チェックなどしないので、大衆をミスリードすることは別に難しい

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    D-S-C-H 2017/01/24
  • 「民の原像」と「死者の国」 - 内田樹の研究室

    高橋源一郎さんと昨日『Sight』のために渋谷陽一さんをまじえて懇談した。 いろいろ話しているうちに、話題は政治と言葉(あるいは広く文学)という主題に収斂していった。 そのときに「政治について語る人」として対比的に論じられたのが「安倍首相」と「天皇陛下」だった。 この二人はある決定的な違いがある。 政策のことではない。霊的ポジションの違いである。 それについてそのときに話しそこねたことを書いておく。 なぜ、日リベラルや左翼は決定的な国民的エネルギーを喚起する力を持ち得ないのかというのは、久しく日政治思想上の課題だった。 僕はちょうど昨日渡辺京二の『維新の夢』を読み終えたところだったので、とりわけ問題意識がそういう言葉づかいで意識の前景にあった。 渡辺は西郷隆盛を論じた「死者の国からの革命家」で国民的規模の「回天」のエネルギーの源泉として「民に頭を垂れること」と「死者をとむらうこと」

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    D-S-C-H 2017/01/15