http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/bunka/list/201503/CK2015030702000222.html 先の大戦で死んだ日本の二百三十万人の兵士の六割は、歴史学者の藤原彰によれば、兵たん・補給無視の計画・指導による餓死とのたれ死にであるという。国家は、英霊として「ありがとう」と感謝するのではなく、まずもってドイツのように、「ごめんなさい」と謝罪するべきである。謝罪は悪いことに対して行うので、繰り返さない決意となる。 逆に「ありがとう」はいいことに対して行うので、繰り返される恐れがある。宗教学者の菱木政晴氏は、戦没者を褒めることやありがとうは次の戦死者を想定し、「後に続け」につながる危険性を指摘している。集団的自衛権の行使により、地球規模での自衛隊の参戦が間近に迫る今日、ワイツゼッカー演説は、三十年を経て「過去に目を閉ざす者は