■ 雪斎にとって、「永田町」時代の教訓は、何か。 それは、政治家にとっては、「出来ること」よりも「出来ないこと」のほうが、遥かに多いということである。 政治家は、「権力」を持っているから何でも出来るというわけではない。むしろ、「権力」を持っているから出来ることは、かなり狭まめれる。オットーフォン・ビスマルクは、政治を「可能性の芸術」と呼んだけれども、それは、政治が『出来ないこと』ばかりの状況下で『出来ること』を敢えて見つけようというする営み」だという意味である。 こうした現実は、中々、理解されないのではないか。 今、一つ解らないのは、最近、「国策捜査」という言葉が流行っていることである。要するに、時の権力者がl、「政敵」を追い落とすために、警察・検察を動員しているという趣旨の話である。しかし、内閣が恣意的に、警察・検察を動かすなどは、本当に出来るのであろうか。 出来るというのであれば、何故