米国のドナルド・トランプ大統領は2020年12月16日、宇宙における原子力の活用を促進することを定めた国家戦略「宇宙政策指令第6号(SPD-6:Space Policy Directive-6)」を発表した。 将来の有人月・火星探査での活用を見据えたもので、これまでも宇宙探査の分野で使われてきた放射性同位体を使った発電システムを高度化するとともに、新たに原子炉を使った発電や原子力ロケットも実用化するという。 原子力ロケットで飛ぶ有人火星探査船の想像図。太陽電池がなく、その代わりに原子炉から出る熱を処理するための大きなラジエーター・パネルを装備しているところが目を引く (C) NASA 宇宙における原子力 米国の宇宙における原子力利用の歴史は古く、その開発は1950年代から始まり、1961年には早くも、世界初の原子力を使った衛星を打ち上げている。その後も火星探査車「キュリオシティ」や土星探査
読者の皆様へ 巻頭言 なぜこの本を書くのか(担当:町) 第1章 原子力エネルギー(担当:井上) 第2章 放射線の人間との関わり(担当:湯川) 第3章 これからのエネルギーの確保と地球環境問題(担当:内山、山保) 第4章 原子力資源をより有効に利用するために 第2節 ウラン資源にも限りがある-高速増殖炉の役割-(担当:宮崎) 4-2-1 はじめに―高速増殖炉の意義― 4-2-2 高速増殖炉(FBR)の原理―プルトニウムのリサイクル利用― 4-2-3 高速増殖炉の安全性とプラント構造 4-2-4 高速増殖炉の建設と「もんじゅ」ナトリウム洩れ事故 4-2-5 もんじゅ訴訟控訴審判決の問題点 4-2-6 FBR技術完成への道程と課題 コラム:なぜMOX燃料か コラム:世界の高速増殖炉の動向 第3節 放射性廃棄物を安全に処分することはできるのか(担当:早田) 4-3-1 原子力発電所から発生する放射
ICRP Publicationsの翻訳は 2017年4月から 原子力規制庁が行っています。 ICRP Publ.146 「大規模原子力事故における人と環境の放射線防護 ― ICRP Publication 109 と111 の改訂 ―」 ( 2022年12月 邦訳版公開 ) ⇒原子力規制委員会ホームページ ダウンロードと注意事項 ダウンロードは、ご希望の日本語版の番号をクリック、リンク先の画面右にある Download PDF の中から 日本語(Japanese) を選んでください。 本PDFの営利目的での利用、および改変・加工を禁止します。 一部書籍は、従来どおり有償にて販売しております。詳しくはこちら 日本語版の転載などに関する連絡先 s-shogai@jrias.or.jp 転載申請はこちら 下表以外の発表記録集などはICRPの日本語訳版特設サイトからダウンロードできます。 公開中
水上原子力発電所(すいじょうげんしりょくはつでんしょ、Floating nuclear power stations、ロシア語: плавучая атомная теплоэлектростанция малой мощности、АТЭС ММ)とは現在、ロシアにおいて1隻が運用されている海上に浮かべられた原子力発電所である。 これらはロシア連邦原子エネルギー局で建造が進められている自己完結、低容量の浮かぶ原子力発電所であり、原子力砕氷船のセブモルプーチで用いられていたKLT-40の改良型であるKLT-40S核推進動力炉を2基そなえる施設となる。現在数隻の建造が計画されている。 この施設はまず造船所において大きな構造物を造り上げ、電力消費地である市や町、工場群地帯の近くの沿岸部まで曳航されてゆく。それぞれの船は最大70MWの電力または300MW分の熱エネルギーを供給し、これはほぼ20万
去る8月30日から31日にかけて、東京電力福島第一原子力発電所(福島第一:1F)で貯まり続ける「トリチウム水」の海洋放出について社会的同意を求めるための公聴会が福島県と東京都の三会場で経済産業省(経産省:METI)により開催されました。 その7日前に当たる8月23日に河北新報により、8月27日にフリーランスライターの木野龍逸氏により「トリチウム水」には、基準を超えるヨウ素129などの放射性核種が含まれていることが報じられました。 (参照:処理水の放射性物質残留 ヨウ素129基準超え60回 17年度 | 河北新報 2018年08月23日木曜日、トリチウム水と政府は呼ぶけど実際には他の放射性物質が1年で65回も基準超過(木野龍逸) – Y!ニュース 2018年08月27日月曜日) これら報道への反響はたいへんに大きく、30日からの公聴会は全会場、全日程で大荒れとなり、市民からは反対の声が多勢を
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室 出版社:明幸堂 2000円+税 A5判・並製 312ページ ISBN978-4-9910348-0-0 C0042 これほど丁寧で網羅的に放射線を説明している本をほかに知らない。 この本を書棚に入れておけば、なにか事が起こったときにいつでも引き出して正確な知識を得ることができるだろう。健康診断でCT検査やPET検査を受けるときにも参考になる。しかも、科学に興味のある小中学生なら、最後まで読み終えることができるほどのわかり易さだ。 成毛眞 (HONZ代表) 「週刊新潮」掲載 【書評のつづきを読む】 放射線について正しく理解するためには、 物理学の知識をひとつひとつ積み重ねながら、 自分の頭で考えなければなりません。 どうしたら考えられるようになるのか? これから10回にわたって、 考えていきましょう。
大塚美穂 夢物語ではありません。元素の核変換が生じる原子炉の仕組みを活用して、戦略的に元素を生成するための研究が進んでいます。不要なものから必要なものを、豊富なものから希少なものを、安価なものから高価なものを。期待が膨らむこの技術の実現に向けて、高木さんと竹澤さんは、象徴的な元素である「金」の生成を実証することで第一歩を踏み出したいと言います。現代の「錬金術」を志す2人の研究者のチャレンジに、応援をよろしくお願いします! 2018年7月16日に開催される都市大セミナー「元素合成 ー宇宙と原子炉の錬金術ー」の案内はこちらからご覧いただけます。 原子炉内で生じる核反応 みなさんは原子炉という言葉を聞いてどのようなイメージをもつでしょうか。原子力発電を思い浮かべ、エネルギーを生産するもの、なにか危ないもの、といったイメージをもつ方が多いのではないかと思います。原子炉とは、核分裂連鎖反
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