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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (268)

  • 「リュウグウ」の経度0度が決定、南北の温度差も明らかに

    7月19日に探査機「はやぶさ2」に関する記者説明会が開催され、探査機の現状や今後の予定が発表された。小惑星「リュウグウ」の南極に見られる岩の大きさが130mほどであることや経度0度が決定されたこと、南北の温度差があることなどが報告されている。 【2018年7月23日 ファン!ファン!JAXA!】 7月19日午前、小惑星探査機「はやぶさ2」に関する記者説明会が開催された。「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」に到着した6月27日以来、約3週間ぶりの説明会となる。 記者会見の録画(提供:JAXA) 「はやぶさ2」の状況 「はやぶさ2」は現在、高度約20kmのホームポジションに滞在しており、光学航法カメラ「ONC」やレーザー高度計「LIDAR」、近赤外線分光計「NIR3」、中間赤外カメラ「TIR」でリュウグウを観測している。また、探査機の高度を上下させる運用も行っており、19日現在では高度13km

    「リュウグウ」の経度0度が決定、南北の温度差も明らかに
  • 天の川銀河中心部で謎の「G天体」を新たに発見

    天の川銀河の中心部で「G天体」と呼ばれる奇妙な天体の候補が新たに3個見つかった。ガス雲に似ているが恒星のような振る舞いもする天体で、正体は謎のままだ。 【2018年6月12日 W.M.ケック天文台】 米・カリフォルニア工科大学ロサンゼルス校のAnna Ciurloさんたちの研究チームが、米・ハワイのW.M.ケック天文台の撮像分光装置「OSIRIS」によって得られた12年間にわたる分光観測データから、天の川銀河の中心部に不思議な天体を複数発見した。 Ciurloさんたちが発見した天体は塵に富んだ恒星状の天体で、「G天体(G-object)」と呼ばれている。天の川銀河の中心ブラックホールの周りでG天体が最初に発見されたのは10年以上前のことだ。2004年に最初のG天体「G1」が見つかり、2012年に「G2」が発見された。非常に大きな速度で運動しており、中心ブラックホールのすぐそばまで近づく軌道

    天の川銀河中心部で謎の「G天体」を新たに発見
  • 火星で大規模なダストストームが発生中

    Ditty
    Ditty 2018/06/14
  • セドナの軌道は「第9惑星」がなくても説明できる

  • 冥王星は10億個もの彗星衝突でできたのかもしれない

    探査機「ニューホライズンズ」による冥王星の観測データと「ロゼッタ」で得られた彗星の化学組成のデータから、冥王星はたくさんの彗星が集積して形成されたという新しいモデルが提唱された。 【2018年5月31日 サウスウエスト研究所】 米・サウスウエスト研究所のChristopher GleinさんとJ. Hunter Waite Jr.さんは、NASAの探査機「ニューホライズンズ」による冥王星の観測データとヨーロッパ宇宙機関の探査機「ロゼッタ」による「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)」の観測データを組み合わせて、冥王星がどのように形成されたのかを説明する新しい理論を構築した。彼らはこの新しい冥王星形成モデルを「巨大彗星・宇宙化学モデル」と呼んでいる。 Gleinさんたちの研究の中心にあるのは、冥王星の「スプートニク平原」にある窒素の豊富な氷だ。スプートニク平原は大きな氷床で、「トンボー領

    冥王星は10億個もの彗星衝突でできたのかもしれない
  • 系外惑星の生命には惑星の傾きや軌道の形も大事

    系外惑星の自転軸の傾きや軌道の形が極端に変化する場合、ハビタブルゾーンに存在する惑星であっても突然の全球凍結が起こりうることが、シミュレーション研究で示された。 【2018年5月21日 ワシントン大学】 米・ワシントン大学のRussell Deitrickさんたちの研究チームが、「ハビタブルゾーン」(岩石惑星の表面に液体の水が存在できる温度領域)に惑星が位置していても、必ずしもそれが生命に適した環境だと判断する証拠になるわけではないという研究結果を発表した。ポイントとなるのは惑星の赤道傾斜角と離心率だという。 赤道傾斜角は惑星の自転軸の傾きのことで、地球の場合は約23.4度だ。自転軸が傾いていることにより、惑星には季節変化が生じる。また、離心率は惑星の公転軌道の形を表す値で、軌道がどのくらいつぶれた楕円であるかを示す(0は真円、1に近いほどつぶれた円で、地球は約0.02)。軌道が楕円形だと

    系外惑星の生命には惑星の傾きや軌道の形も大事
    Ditty
    Ditty 2018/05/22
    "惑星の離心率や軌道長半径の変化が大きかったり、自転軸の傾きが35度以上になったりすると、ハビタブルゾーンに位置する惑星であっても突然『全球凍結』する可能性"
  • 赤色矮星を巡る系外惑星の脅威はX線

    赤色矮星のハビタブルゾーンに位置する惑星は、中心星からのフレアで放射される強いX線が地上に到達するため、陸上では生命の生存は難しいという可能性が示された。 【2018年4月9日 EWASS and NAM 2018】 1990年代以降、これまでに4000個近い系外惑星が発見されている。そのうち、大きさが地球サイズで、しかも中心星から程よい距離にあって液体の水が表面に存在しうる「ハビタブルゾーン」に位置するする惑星は、ほんの一握りしかない。 地球サイズの惑星候補の多くは、太陽に比べてはるかに小さな低温の星である赤色矮星の周りを回っている。そのため、赤色矮星のハビタブルゾーンは、地球から太陽間の距離よりもずっと中心星に近い。赤色矮星からは強いX線が放射され、表面で大規模な爆発現象(フレア)や大量の荷電粒子などを放出する「コロナ質量放出(CME)」が頻繁に起こると考えられているため、生命の存在に

    赤色矮星を巡る系外惑星の脅威はX線
  • 天の川銀河の中心に1万個のブラックホール

    X線衛星「チャンドラ」の観測データから、天の川銀河の中心部に推定で約1万個のブラックホールが存在するという研究結果が発表された。 【2018年4月9日 Chandra X-Ray Observatory】 天の川銀河の中心には「いて座A*」と呼ばれる超大質量ブラックホールが存在すると考えられている。いて座A*の周りはガスと塵からなるハローが取り巻いており、質量の大きな星が誕生する格好の場所となっている。ここで生まれた大質量星は数億年から数千万年という短い一生の最期に超新星爆発を起こし、ブラックホールになるはずだ。 X線天文衛星「チャンドラ」で撮影された天の川銀河の中心部。中央の明るい領域がいて座A*(提供:NASA/CXC/SAO) また、このハローの外にあるブラックホールも、力学的摩擦という効果で次第にエネルギーを失い、銀河中心に向かって落ちてくる。中心部に落ち込んだブラックホールは超大

    天の川銀河の中心に1万個のブラックホール
  • 火星の海の矛盾を解決する巨大火山群

    太古の火星に海が存在したという仮説について、その問題点を解決できる新たなモデルが提唱された。火星の海はこれまでの推定よりも数億年早く形成され、水深も浅かった可能性がある。 【2018年3月26日 カリフォルニア大学バークレー校】 火星には太古の海に侵されて作られたと考えられる海岸線のような地形がいくつも存在しており、かつて火星に海が存在した証拠だと考えられている。一方で現在の火星に存在する水の総量が少なすぎることから、海はなかったとする研究者もおり、海の存在に関する見解は分かれている。 火星の極地方には極冠という形で水の氷が少し存在しているが、これだけでは海と呼べるほど広い面積を覆うにはとても足りない。したがって、もし太古に海があったとすれば、その水は今では地下の永久凍土となっていて、残りは宇宙空間に散逸したことになる。しかし、現在の永久凍土に含まれる水の量と宇宙に逃げた水の推定量を合計

    火星の海の矛盾を解決する巨大火山群
  • オウムアムアの故郷は連星系

    最新の研究によると、観測史上初の恒星間天体である「オウムアムア」は連星系からやってきた可能性が高いようだ。 【2018年3月23日 RAS】 ハワイ語で「偵察兵、斥候」の意味の名を持つ「オウムアムア」は、2017年10月19日に米・ハワイのハレアカラ天文台で発見された差し渡し400mの小天体である。運動の軌道や速度の情報から、オウムアムアが太陽系外からやってきたことはほぼ確実とみられ、観測史上初の恒星間天体とされている。 オウムアムアは発見当初は彗星だと考えられたが、ガスの放出が見られなかったことや表面のスペクトル観測などから、岩石質の天体であることが示された。カナダ・トロント大学スカボロー・惑星科学センターのAlan Jacksonさんは、オウムアムアが小惑星であることが実に意外だったと話している。彗星の方が見つけやすく、また太陽系で考えると小惑星よりも彗星のほうが数多く放出されるため、

    オウムアムアの故郷は連星系
  • プロキシマケンタウリで発生した巨大フレア

    太陽系に最も近い恒星であるプロキシマケンタウリで巨大なフレアが発生していたことが、アルマ望遠鏡による観測から明らかになった。 【2018年3月1日 アルマ望遠鏡/カーネギー研究所】 ケンタウルス座の11等星「プロキシマケンタウリ」は太陽系から4.2光年(約40兆km)離れたところに位置する恒星で、太陽系から最も近い星として知られている。このプロキシマケンタウリの周りには惑星が見つかっており、惑星が中心星からほど良い距離にあることから、液体の海が表面に存在することや生命の存在も期待されている。 米・カーネギー研究所のMeredith A. MacGregorさんたちの研究チームはアルマ望遠鏡の観測データから、2017年3月24日にプロキシマケンタウリで巨大フレアが起こっていたことを明らかにした。過去に行われた解析ではフレアの発生は見過ごされていたが、データの再解析によって爆発的な明るさの変化

    プロキシマケンタウリで発生した巨大フレア
  • 大食いの銀河中心ブラックホールは偏った円盤の影響かもしれない

    アンドロメダ座大銀河などの中心核に存在する「偏った円盤」状の星団が壊れずに長期間存在できるメカニズムが初めて明らかになった。1年に1個という高頻度で星を飲み込む中心ブラックホールがあるのは、こうした円盤の影響による可能性も示唆されている。 【2018年2月8日 University of Colorado Boulder】 超大質量ブラックホールが存在する銀河中心部には、重力の作用によってブラックホールを取り巻くように星団が形成される。こうした星団の形は重力の影響で球対称になるはずだが、アンドロメダ座大銀河(M31)などいくつかの銀河では中心が偏った円盤状の星団が観測されている。「偏った中心核円盤」はガスの豊富な銀河同士が合体した直後に作られると考えられているが、形成された円盤が長期間にわたって安定的に存在できる仕組みは謎だった。 偏った中心核円盤を持つ銀河の一つ、アンドロメダ座大銀河M3

    大食いの銀河中心ブラックホールは偏った円盤の影響かもしれない
  • 宇宙からの電磁波で高速明滅する陽子オーロラ

    カナダで観測された明滅する陽子オーロラが、宇宙で発生する電磁波の一つ「電磁イオンサイクロトロン波動」の最も速い電力変化と同じ周期で高速に明滅していることが、金沢大学などの研究により初めて発見された。 【2018年2月7日 国立極地研究所】 オーロラは、宇宙空間から地球へと運ばれてきた電荷を持った粒子が、高度100km付近の超高層大気と衝突したときに起こる発光現象だ。特にマイナスの電荷を持った電子の衝突によって発光する電子オーロラは、カーテン状や雲状などさまざまな形態があり、中には1秒以下で明滅するタイプもあることがわかってきている。 一方、プラスの電荷を持った陽子の衝突によって陽子オーロラも光ることが知られているが、陽子オーロラは電子オーロラに比べて暗いために観測が難しく、その時間変化等についてはよくわかっていなかった。 カナダで観測された電子オーロラと陽子オーロラ(オーロラを強調するため

    宇宙からの電磁波で高速明滅する陽子オーロラ
  • 天の川銀河の周囲に11本の恒星流を新発見

    「ダークエネルギー・サーベイ」のデータから、他の銀河で生まれ天の川銀河へとやってきた星の存在を示す恒星流が新たに11発見された。 【2018年1月15日 NOAO】 私たちが夜空に見る星はすべて、天の川銀河に属している。そのほとんどは天の川銀河内で誕生したものだが、他の銀河で生まれ、天の川銀河へと移動してきた星も存在している。 星が他の銀河から移動してきた証拠となるのが、天の川銀河と小さな銀河が作用した際に形成された星の流れだ。小銀河が天の川銀河の近くにやってくると、天の川銀河の重力によって小銀河内の星が引き出され、それが恒星流となって宇宙空間に広がるのである。恒星流は宇宙地図作成プロジェクト「スローン・デジタル・スカイサーベイ」のデータなどから、これまでに20ほどが発見されていた。 チリのセロ・トロロ汎米天文台で実施されている、ダークエネルギーの性質に迫るための掃天観測「ダークエネル

    天の川銀河の周囲に11本の恒星流を新発見
    Ditty
    Ditty 2018/01/17
    普通の星(質量)でもこうなるなら、暗黒物質でも同じような流れがあったりするのだろうか。
  • やはり人工構造物ではなかった「タビーの星」の謎の減光

    「宇宙で最も謎に満ちた星」と呼ばれる恒星「タビーの星」の不規則な減光メカニズムの解明に一歩迫る成果が得られた。 【2018年1月10日 ペンシルベニア州立大学】 はくちょう座にある恒星KIC 8462852は地球から1000光年の距離にある、直径が太陽より50%ほど大きく表面温度が1000度ほど高い、ごく普通の星だ。ただし、一般的な変光星のメカニズムでは説明の付かない突発的な減光を起こすことが知られており、減光現象を最初に論文にまとめた米・ルイジアナ州立大学のTabetha Boyajianさんの名前にちなんで「タビーの星(Tabby's Star)」とも呼ばれている。元々はインターネット上の市民科学グループ「Planet Hunters」が、系外惑星探査衛星「ケプラー」の過去の観測データを解析する中で発見したものだ。 タビーの星の異常な減光については、その原因を説明する仮説がこれまでにい

    やはり人工構造物ではなかった「タビーの星」の謎の減光
  • 月まで到達していた地球起源の酸素

  • 「暗い太陽のパラドックス」に迫る新しいモデル

    太陽の光が弱かったはずの数十億年前にも地球が凍結していなかったという「暗い太陽のパラドックス」の謎に迫るシミュレーション研究が行われ、温室効果を生み出すじゅうぶんな量のメタンが地球や地球に似た系外惑星で生成される確率が明らかになった。 【2017年12月18日 Georgia Tech】 標準的な太陽モデルによると、20億年前の太陽の明るさは現在の75%程度しかなく、年齢とともに明るくなっていると考えられている。もしこの理論が正しければ、当時の地球は全球凍結状態だったことになるが、実際には液体の水が存在していたことを示す強い証拠が発見されている。アメリカの天文学者カール・セーガンたちはこれを「暗い太陽のパラドックス」と呼び、当時の地球大気はアンモニアによる温室効果を生み出していたと考えた。 米・ジョージア工科大学の尾崎和海さんたちの研究チームは「暗い太陽のパラドックス」の解決を目指し、多く

    「暗い太陽のパラドックス」に迫る新しいモデル
    Ditty
    Ditty 2017/12/19
    「暗い恒星を巡る地球のような系外惑星上に、約24%の確率で安定した温暖な気候が作り出される」
  • 観測史上初の恒星間天体、名前は「ʻOumuamua」

    【2017年11月7日 MPC】 先月19日に米・ハワイのパンスターズ望遠鏡による観測で発見された小天体は、軌道計算の結果から、観測史上初の恒星間天体とみられている天体だ。現在はペガスス座の方向に向かって高速で移動中で、二度と太陽系に戻ってくることはない。 この小天体には最初、彗星を表す「C/2017 U1」という符号が付けられていたが(Cは「太陽を周期的に公転しない彗星」を表す)、彗星活動が見られないことから「A/2017 U1」に符号が改められていた(Aは「小惑星」を表す)。これらの符号のほか、現行の小天体の命名規則では、天体が彗星であれば発見者(あるいは天文台やプロジェクト)の名前が付けられ、小惑星であれば一定以上の回数の観測が行われた後に発見者に命名権が与えられ、国際天文学連合の小天体命名委員会が承認することになっている。 この規則どおりであれば、今回発見された小天体は現時点では観

    観測史上初の恒星間天体、名前は「ʻOumuamua」
  • 火星の衛星に火星のマントル物質

    火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」が火星への巨大天体衝突によって形成されうること、両衛星を構成する物質の約半分が火星由来のマントル物質であることが、コンピューターシミュレーションによって示された。 【2017年9月1日 東京工業大学】 火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」は、半径が10km程度、質量が火星の約1,000万分の1と非常に小さい衛星だ。いびつな形状と表面スペクトルが、火星と木星の間に存在する小惑星と類似していることから、両衛星の起源は小惑星が火星の重力に捕獲されたもの(捕獲説)と長らく考えられていた。しかし捕獲説の場合、赤道面を円軌道で公転するという現在の衛星の軌道を説明することは極めて難しい。 火星の衛星「フォボス」(左)と「ダイモス」(右)(提供:NASA/JPL-Caltech/University of Arizona) 一方、火星の北半球に存在する太陽系最大のクレー

    火星の衛星に火星のマントル物質
  • 12光年先の太陽に似た星に4つの地球型惑星

    【2017年8月15日 Keck Observatory】 地球から12光年彼方に輝く3等星「くじら座τ(タウ)星」は、太陽よりもやや小さく低温ながら、太陽と同じスペクトル型がG型の星だ。近いことと太陽に似ていることから、地球外知的生命体探査計画「オズマ計画」のターゲットの一つとして選ばれるなど研究対象として興味深く、様々なSFの舞台としても取り上げられている。 英・ハートフォードシャー大学のFabo Fengさんたちは、チリのヨーロッパ南天天文台ラ・シーヤ観測所と米・ハワイのケック望遠鏡の観測データから、くじら座τ星の周りに地球と同程度の質量を持つ系外惑星を4個発見した。太陽系に近いところにある太陽に似た星の周りに見つかったものとしては、最小クラスの系外惑星となる。 くじら座τ星の周りに発見された4つの惑星(上)と、太陽系の内惑星(下)を比較したイラスト(提供:F. Feng, Univ

    12光年先の太陽に似た星に4つの地球型惑星