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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (268)

  • ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった

    天の川銀河できわめて高速の分子雲が見つかった。この分子雲には巨大なシェル構造や空洞などが付随していて、銀河円盤をダークマターの塊が通過した痕跡とみられる。 【2024年6月10日 国立天文台 野辺山宇宙電波観測所】 私たちが属している天の川銀河は、直径約10万光年の円盤部と中心のバルジ、それらを取り囲む直径約30万光年のハローで構成されている。円盤部分には主に星と星間ガスがあり、水素分子を主成分とする濃い星間ガス雲は分子雲と呼ばれている。一方、ハローにはダークマター(暗黒物質)が広がっていて、その中を球状星団や矮小銀河、希薄な水素原子雲などのハロー天体が飛び交っている。 天の川銀河のイラストと主な構造。中心部には老齢の星が多く集まったバルジ(Bulge)と呼ばれる膨らんだ構造がある。銀河を取り巻く巨大な球状の構造はハロー(Halo)と呼ばれ、希薄な星間物質や球状星団(Globular cl

    ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった
  • 太陽系が生まれた場所は今より1万光年も銀河の内側

    天の川銀河内の元素組成を再現するようなモデル計算により、46億年前に太陽系が誕生した場所は現在よりも天の川銀河の中心に近く、1万光年ほど内側だった可能性が示された。 【2023年11月21日 鹿児島大学】 太陽系の重元素の量は、太陽の周辺にある同じ年代の他の星々とは異なっている。天の川銀河の中心部と外側では元素の量に違いがあることと合わせると、太陽系はもともと46億年前に現在とは異なる環境の場所で生まれ、その後今の場所まで移動してきたのではないかと考えられている。 天の川銀河の想像図。現在の太陽系は、銀河の中心から約2万6000光年の距離に位置している(提供:加藤恒彦、4D2U Project、NAOJ、ALMA (ESO/NAOJ/NARO)) 星は質量の違いによって進化の速さが異なり、その進化過程で合成される元素の供給過程が大きく変わる。具体的には、酸素、マグネシウム、ケイ素の一部は太

    太陽系が生まれた場所は今より1万光年も銀河の内側
  • ディープ・インパクト補完計画

  • タイタンや原始地球を覆う「もや」の生成過程を解明

    Ditty
    Ditty 2022/12/07
  • フェルミバブルで最も明るいガンマ線源、実は奥の矮小楕円銀河だった

    天の川銀河の中心から広がる巨大泡構造「フェルミバブル」で一番明るい部分のガンマ線は、天の川銀河ではなく、奥のいて座矮小楕円銀河内のミリ秒パルサーに由来することがわかった。 【2022年9月12日 カブリIPMU】 2010年、NASAのガンマ線天文衛星「フェルミ」による観測で、天の川銀河の中心から上下におよそ5万光年にわたって広がる巨大な泡構造「フェルミバブル」が発見された。このフェルミバブルは、かつて天の川銀河中心部で起こった何らかの爆発的現象に由来するように見えるが、発生源はわかっていない。さらに解釈が難しいのは、フェルミバブルの中に存在する下部構造だ。 その中でも南側にある「コクーン」(cocoon)と呼ばれるスポットは、フェルミバブルの中で最もガンマ線で明るく見える。この構造は、天の川銀河の超大質量ブラックホール「いて座A*」が過去に暴発した名残ではないかという説もあった。だが、オ

    フェルミバブルで最も明るいガンマ線源、実は奥の矮小楕円銀河だった
  • 20分周期で公転するヘリウム白色矮星連星

    公転周期がわずか20分という白色矮星同士の連星が発見された。将来の宇宙重力波望遠鏡で検証用の重力波源天体として利用できそうだ。 【2020年4月8日 ハーバード・スミソニアン天体物理学センター】 2015年にアメリカの重力波望遠鏡(重力波検出器)「LIGO」が初めて重力波の直接検出に成功して以来、現在ではLIGOと欧州の検出器「Virgo」で日常的に重力波が検出されるようになっている。また昨年秋に日の重力波望遠鏡「KAGRA」が完成し、今年2月から連続運転を開始している(参照:「 重力波望遠鏡「KAGRA」が観測開始」)。 これら地上の重力波望遠鏡は、主に周波数が10~10kHz(波の振動回数が毎秒10~1万回)の重力波をとらえる設計になっている。一般に、2個の天体が回り合う「連星」が重力波を放出する場合、その重力波の周波数は公転の周波数の2倍になる。つまり、LIGOやVirgoでは1秒

    20分周期で公転するヘリウム白色矮星連星
  • 再び発表された宇宙の色:「初期の宇宙は青かった」

    【2003年12月24日 ESO Press Releases】 ESO(ヨーロッパ南天天文台)の電波望遠鏡VLAとハッブル宇宙望遠鏡による銀河の観測データから求められた、宇宙の色が発表された。発表によると、現在は一種のベージュ色であり、宇宙誕生から25億年のころは青色に近かったらしい。 今回の色に関する結果は、いわゆるハッブル・ディープ・フィールド南天領域にある、赤方偏移z=3.2(距離にしておよそ115億光年)の300もの銀河に関するデータの分析結果からもたらされた。初期宇宙の青い色は、そのころの宇宙に存在する銀河の中にある若い星々から発せられているものだ。一方、現在の赤い色は、宇宙の大多数を占める年老いた赤い星々からのものである。 また、現在は過去ほど青い星(質量が大きく短命な星)が作られていないことや、星形成の初期から存在していた赤い星(小質量で寿命の長い星)は現在も残っているとい

  • 彗星の酸素輝線の起源を解明

  • 冥王星の大気崩壊が急速に進行

    2019年7月に起こった冥王星による恒星の掩蔽を観測したデータの解析から、掩蔽観測時の冥王星の大気圧が2016年と比べて約20%低下したことが明らかになった。 【2020年6月18日 京都大学】 冥王星は、太陽系外縁部のカイパーベルトに存在する直径2400km程度の準惑星だ。太陽から約50億km、地球と太陽との距離のおよそ30倍も離れた軌道を公転している冥王星は、太陽系探査において長らく謎に包まれた未到のフロンティアだった。 冥王星の大きな謎の一つとして大気が挙げられる。冥王星における大気の生成は、地表を覆う窒素を中心とした氷の昇華によるものと考えられている。冥王星の公転軌道は楕円の度合いが大きいため、太陽からの距離の変化が大きく、それにつれて表面の日射量が変わる。その結果、表面にある氷の昇華と凝結のバランスも大きく変わると考えられてきた。ところが、冥王星が1989年以降は太陽から遠ざかり

    冥王星の大気崩壊が急速に進行
  • 金属元素が流れ出すラグビーボール型の惑星

  • 天の川銀河の中心ブラックホールが謎の増光

  • 宇宙最初の星の超新星爆発は球形ではなかった?

    宇宙で最初に生まれた「初代星」の超新星爆発は球対称ではなく、非対称なジェットを伴う激しい現象だったらしいことが観測とシミュレーションから明らかになった。 【2019年5月31日 カブリIPMU/マサチューセッツ工科大学】 138億年前のビッグバンで誕生した直後の宇宙には、水素とヘリウムとごくわずかな量のリチウムしか存在しなかった。これらの元素から初期宇宙で最初に恒星が生まれたのはビッグバンの数億年後と考えられており、その星々は「第一世代星」や「初代星(first star)」と呼ばれていている。 水素とヘリウムしか含まない原始ガス雲は光を出して冷えることがあまりできないため、重力が圧力に打ち勝って収縮し、星になるためには、ガス雲の質量が大きい必要がある。そのため、初代星は太陽質量の100倍くらいの非常に重い星が多く、わずか1000万年程度で超新星爆発を起こしたと考えられている。リチウムより

    宇宙最初の星の超新星爆発は球形ではなかった?
  • 火星の北極の地下に大量の氷を発見

    火星の北極の地下に氷の層が存在することが発見された。太古の極冠の名残と考えられ、火星で最大級の水源の一つかもしれない。 【2019年5月29日 テキサス大学】 米・テキサス大学地球物理学研究所のStefano Nerozziさんと米・アリゾナ大学月惑星研究所のJack Holtさんは、NASAのマーズ・リコナサンス・オービター(MRO)に搭載されている浅部レーダー(SHARAD)で観測されたデータから、火星の北極の地下に広がる氷の層を発見した。深さは地下約1500mで、砂と氷が交互に堆積した互層になっており、場所によっては水分を90%も含んでいる。この氷の層がすべて融けると火星の全球が深さ1.5mの水で覆われるほどの量になる。 火星の北極にある極冠。垂直方向の凹凸を強調している(提供:SA/DLR/FU Berlin; NASA MGS MOLA Science Team) 「火星の北極の

    火星の北極の地下に大量の氷を発見
  • 「オシリス・レックス」、ベンヌからの物質放出を発見

  • 冥王星にも存在、氷の剣「ペニテンテ」

  • 小型望遠鏡で発見、約50億km彼方にある直径3km弱の小天体

    口径28cmの小型望遠鏡を用いた観測により、地球から約50億km彼方のエッジワース・カイパーベルトに半径1.3kmほどの小天体が見つかった。同領域内にこれほど小さい天体が発見されたのは初めてのことだ。 【2019年1月30日 京都大学/ 神戸大学/東北大学/国立天文台/京都産業大学/JAXA宇宙科学研究所】 太陽系の惑星は約46億年前に、半径1~10km程度の微惑星が衝突と合体を繰り返して作られ、大きくなったと考えられている。その微惑星の一部は今でも、海王星より遠方の「エッジワース・カイパーベルト」(以下、カイパーベルト)という領域に生き残っていると予見されてきた。 カイパーベルトには冥王星をはじめ1000kmサイズの天体がいくつも見つかっており、今年初めに探査機「ニューホライズンズ」が接近探査を行った長径30kmほどの小惑星2014 MU69(愛称「ウルティマ・トゥーレ」)のような小天体

    小型望遠鏡で発見、約50億km彼方にある直径3km弱の小天体
  • NASAの探査機インサイト、火星への着陸に成功 - アストロアーツ

    時間11月27日未明、NASAの火星探査機「インサイト」が約6か月間半、4億8500万kmの旅を経て、火星に無事着陸した。 【2018年11月28日 NASA JPL】 日時間(以下同)11月27日の朝4時50分ごろ、2018年5月に打ち上げられたNASAの火星探査機「インサイト(Mars Interior Exploration using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport; InSight)」が、火星の赤道付近にある「エリシウム平原」に無事到着した。着陸の約30分後にはソーラーパネルの展開にも成功し、インサイトの火星探査がスタートした。 「私たちは日、人類にとって8回目となる火星への着陸成功を果たしました。インサイトは火星の内部を調べ、月や火星へと宇宙飛行士を送り出すための準備に役立つ貴重な科学的情報を提供して

    NASAの探査機インサイト、火星への着陸に成功 - アストロアーツ
  • ガイアが明かすオウムアムアの故郷 - アストロアーツ

    天文位置衛星「ガイア」のデータから、太陽系外からやってきたとされる天体「オウムアムア」の故郷として4つの恒星が候補に浮上した。 【2018年10月2日 ヨーロッパ宇宙機関】 2017年に発見された「オウムアムア」は、太陽系外からやってきて系外へ出ていく軌道を持つことが知られる、史上初の「恒星間天体」だ。発見当初は小惑星とされていたが、その後の観測や解析の結果、彗星である可能性が高いとされるなど、次第にその正体が解明されつつある。しかし、どこの恒星から来たのかはまだ明らかになっていない。 オウムアムアの想像イラスト(提供:ESA/Hubble, NASA, ESO, M. Kornmesser) 一般に、彗星は惑星系が形成される過程で惑星にならずに残ったものとされており、オウムアムアの場合には「故郷」の惑星系が形成途上の段階の時期にそこから放出された可能性がある。オウムアムアの故郷を探し出す

    ガイアが明かすオウムアムアの故郷 - アストロアーツ
  • 月の両極の表面に水の氷の存在を示す決定的証拠

  • 系外惑星の生命は十分な紫外線の下で生まれる

    Ditty
    Ditty 2018/08/11
    '生命誕生につながる化学反応を起こせるほど十分な光を得られる領域を、(略)「アビオジェネシスゾーン」'