ブックマーク / kmiura.hateblo.jp (12)

  • 彼女が死んだ。 - kom’s log

    一ヶ月の間一緒に住んだ。二ヶ月の間、病院で過ごした。短い結婚生活が終わった。 脳幹の梗塞、ということで一度医師団に見放された後に奇跡的に復活したという話はここに書いた。その後の脳の機能回復は私からみるかぎりかなり目覚しく、瞬きを使ってどの曲を聴きたいか、などのコミュニケーションを交わすことができるようになるまで回復した。一方で脳ではなく体の予後が思わしくなかった。初期の激烈な血圧上昇剤投与を停止したことによる副作用と思われる虚血による後発性肝内胆道炎を起こし、おそらくそのことが原因となった肝膿瘍が発症からちょうど2ヵ月後に発見された。細菌の感染も軽微ではあるが、抗生物質で完全に排除することができなかった。脳、肝臓、感染の三つ巴のなかで、治療方針は難航を極め、集中治療室を出ることができずに時間ばかりが過ぎた。この間に私はリハビリについて調べ、特にリハビリの専門家であるバーバラ・ウィルソンの著

    彼女が死んだ。 - kom’s log
    DocSeri
    DocSeri 2009/04/07
    本人が冷静であることが却って胸を打つ。個人的に、一方的な知人(いや一面識もない人なんだけど)の死と重ねてしまって余計に痛い。
  • 2009-01-16 - kom’s log

    http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/middle_east/article5447590.ece 白リン弾の人体に対する影響に関して、白リンの酸化反応で生じる煙がほぼ無害である、という記述ばかりが日語では目立つ。2005年にファルージャで米軍が白リン弾を利用したときに、それが化学兵器か焼夷兵器か、はたまた単なる煙幕弾なのか、ということで激しい議論がおきたため、こうしたことになっているらしい(なお、米国政府は当時「化学兵器ではなく焼夷兵器」としている)。たしかに、「煙幕弾」ないしは「発煙弾」、「照明弾」として白リン弾が使用されているという軍による「人道性」を説く解説を素直にうのみにする方々からすれば、煙の人体に対する影響こそが関心の的となるのかもしれない。しかしながら目下ガザ地区で行われているイスラエルによる白リン弾の投下は、幾多もある写

    2009-01-16 - kom’s log
    DocSeri
    DocSeri 2009/01/17
    自然着火、融解、脱水腐食。「発煙弾」ですか、そうですか
  • 2008-08-23

    帰路の機中、「銀蝶渡り鳥」を見る。このところすっかり梶芽衣子のファンになってしまった。私もいちどくらい梶芽衣子にドスのきいた東京弁で「いいかげんにしなよ!」とか「待ちな!」とかいわれてみたいものである。 それにしてもあー、疲れた。ヒトリゴトをつぶやきながら洗濯機を回しつつ自宅でひさしぶりに緑茶なぞ啜る。というわけで以下茶のみ話。 世の中にはブスと美人がいる。で、あちらこちらに存在する美人の姿かたちはどの人も似通っている。比較するとブスの多様性はとても広い。実は顔にかぎれば美人といわれる人が似通っている理由には科学的な根拠がある。人は、すべての人間の顔を平均した造作に近い人を美人である、と判断するのである(これネイチャーの表紙にもなったけど、めんどくさいんで検索はしない)。したがって、美人と一般に判断される人の顔はどことなく似たような感じになる。化粧とはしたがって、顔を平均値に近づけようとす

    2008-08-23
    DocSeri
    DocSeri 2008/08/26
    なるほど、確かに「この人あたまいい」と感じるのは的確かつ想定外のリアクションを得た時である。つまり自分の守備範囲外から来るストライク。
  • ロイヤルズ - kom’s log

    「適応障害」と診断されて、「お心の病」のために5年間も静養中の雅子妃だが、相当に勝手放題の私生活を謳歌している。宮中行事を病気を理由にサボりながら乗馬を楽しんだり、ミシュランの星が発表されたら目の色を変えて銀座ロオジエに馳せ参じたり、参内をサボって小和田家で豪勢な年末パーティに及んだり、数え上げればキリがない。2004年には、軽井沢の小和田家の別荘で勝手に静養して、長野県警が300人の警備員を出し、周辺の住人に大迷惑をかけるという事態もあった。 http://critic5.exblog.jp/9329916/ 古今東西お姫様というのは来そのようなものであって、不思議でもなんでもない。それを「病気」などと思い込むほうが不自然である。批判するならばロイヤルという存在を批判せよ。 もしかして。お姫様ってもはや宮崎駿的であることがみなさまのデフォルトなのだろーか。というか逆に 雅子妃側を一方的

    ロイヤルズ - kom’s log
    DocSeri
    DocSeri 2008/08/22
    左寄りの皇族というのは周囲にとって大きな矛盾なのか。本人の思想は自由でも、ある意味右翼にとって錦の御旗そのものであるわけで。
  • 椋平廣吉という人 - kom’s log

    mangamegamondoさんのブックマークから。四川の地震の30分前に震源から450キロ離れた甘肅省の天水で撮影されたという虹。 30 mins before the 2008 Sichuan earthquake in China 震源から500キロ北西の陝西省では10分前に撮影されている。 10 mins before the 2008 Sichuan earthquake in China 新田次郎の小説に虹の出現と地震を関連付けて予知の研究をしていた民間の学者の話があったなあ、と思って調べてみたら『虹の人』という小説。高校の頃読んで、なんかきれいな話だなあ、と思った記憶がある。この虹は今や椋平虹と呼ばれているらしい。文庫『氷原,非情のブリザード』に所収。 ISBN:4101122202 椋平廣吉がいった「虹のきれはし」とはこのことか、と動画で見ることができて少々感動しているので

    椋平廣吉という人 - kom’s log
    DocSeri
    DocSeri 2008/05/22
    これは綺麗な宏観現象。まあ地震との相関性ははっきりしませんが。
  • 2007-05-01

    メーデーで休日。でも空手を休まないために某ワークショップの講義を今日に変更してもらった都合で出勤。万国の労働者と連帯できず。 生物業界で結構な流行になっているのが、細胞の変異の自動的な検知とスクリーニングなのだが、この手のアイデアを人間に応用した技術が実用化されたのだなあ、という感想をもったのが以下の仲俣さんの記事。 監視社会における「正常」とは 画像差分と運動ベクトルを計算しているんだろうな。アルゴリズムによってはあまり時間のかからない計算だ。細胞とかの場合は特定の遺伝子の欠失ないし変異による異常が発見できれば研究成果になるわけで(というのはもちろん単純化した話だが)異常発見を自動的に行うことができるというのは実に重要な話なわけで、私のまわりでもこの手の開発を「システムス生物学」として画像・動画でやっているエンジニアが何人かいる。いろいろディスカッションをすることが多いのだけど、トレンド

    2007-05-01
    DocSeri
    DocSeri 2007/05/02
  • kom’s log - 戦争をしない国

    粒子物理で宇宙線のモンテカルロ・シミュレーションをやっているひととディスカッション。実は隣のマックスプランクにいる彼の専門のことはこれまで知らなかったのだが、たまたま最近判明してもりあがった。モンテカルロの並列化についていろいろおしえてみらう。今後お世話になるなあ。フォートランの方がCより速い、とかいっていた。ほんとかよ。 所内報のエディターと打ち合わせ。昨晩ながながと書いた牛涎な文章を「エディットしたらOKね」とのことでありがたがってくれた。ほっとひといき。 来月のミーティングのことで、パリ・エコール・デ・ミンの数理形態学センターのひとたちとメールやりとり。ヴィデオコンファレンスにしようということで、ビデオ参加したいというオックスフォードの支所に連絡。うちの部門のヘッドがゲストのメンツになんか妙にびびっているので、エコール・デ・ミンってなんじゃね、とフランス人ジェローム君に聴いたら、パリ

    kom’s log - 戦争をしない国
    DocSeri
    DocSeri 2007/01/24
    「戦争をしない」というメッセージの有効性。
  • 2007-01-17

    内視鏡いわゆる胃カメラで胃の診察を受けた。二度とごめん、という経験者の話はきいていたので興味しんしんだったのだが確かにかなりつらい診察だった。訪れた消化器科の医院はかなり忙しい雰囲気の場所だった。バタバタと看護士が走り回る中で名前が呼び出され、第二次世界大戦の映画に出てくるドイツ軍スナイパーのような目つきをした痩身の医師がひととおり私の症状を聞く。では内視鏡、ということでその同意書にサインし、麻酔をかけるか否かを聴かれる。麻酔はあまりすすめないけど、と言葉も短く私の返答を待つので、あ、いいです、と答えた。即座に私は診察台に乗ってくださいと告げられ、ゲップを和らげるという薬を飲んでスプレーを喉に噴霧され横たわる。この薬ウォッカみたいな味ですね、と冗談めかしていったのだが、医師はにこりともせずにすばやく内視鏡を取り上げる。げ、こんな太いのかよ、と私が思ったのは以前研究所に、これ使ってみませんか

    2007-01-17
    DocSeri
    DocSeri 2007/01/18
    内視鏡体験記。
  • 片栗粉の増粘機能 - kom’s log

    昨夜、空手のあとに師匠とビールを飲みに行った。師匠があまり飲まないので今日はまた病気か、とひやかしたら、いや、明日は授業があるからあんまり飲めないのだ、という。業はパン屋の職人なので、なんでまたそんなことをしているのだ、という話になった。なんでも、教会学校で子供たちに信仰を教えている、のだという。信じることをそもそも教えることは可能なのか、という話をしているうちに、彼は現代社会における信仰の役割の重要性について持論を展開し始めた。すなわち、現代社会は個人主義が深化しすぎて、モラルの低下やコミュニティ意識の希薄化が著しい、かくしてそこに信仰の重大な役割が浮上しているのだ、という。わかる?と確認するので、Sossebinderとしての宗教ね、と答えたらとても喜んでいた。Sossebinderとは直訳すれば「ソースの増粘剤」、ドイツ語で片栗粉のことである。そう、Sossebinderなのだ、こ

    片栗粉の増粘機能 - kom’s log
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    DocSeri 2006/12/12
  • kom’s log - 生理だといえない世界

    その女性が言わないのは、上記にあるような理由がいくつか複合された「言えない雰囲気」があるからではないでしょうか。この「言える雰囲気」をつくるのは、ものすごく難しいと思っています。部下が不満や改善点を率直に言える組織ってそれだけで素晴らしいし、そんな組織を作ることができればそれだけで、その会社の生産性なんて簡単にあがると思ってます。 何で女性が生理関係の予定を伝えないことが多いか 私が経験した「生理中である」と女性が明言する世界は日の大学院だった。大学院生の仲間がソファに倒れこんで、石のようになっていて、あー、あれの日かー?ときくとそうだ、うー、との答えが返ってくる。徹夜で実験をしたあとに眠っている人間は爆睡のオーラがでるものだが、生理でうごけなくなっている女性は、どうも石のようになる。様子がちがうのである。 大学院でなぜそのような会話が普通に行われていたのか、と考えてみると、日夜研究室を

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    DocSeri 2006/11/30
  •  転換の時代に - kom’s log

    安倍”憲法改正”内閣のステップ1である教育法改正が通過した。内閣の目的は「憲法改正」にあるのだから、与党にしてみればまだまだこれから、って感じなんだろうなあ。なんにしろ、政治的な意味での歴史的転換が2006年11月に結節した、ということになる。そして共謀罪、憲法改正などなどさらなる結節点が続くわけだ。 見ている限り、反対しようがなにしようが法案は通ってしまうので(というか、反対してうまくいったためしがあるのだろうかとその効果を私は考えてしまう)、やってくるあらたな権力の形にどうやって私たちは生きるか、ということを無力な普通の人間は考えなければならないわけだ。おせっかいな国家権力のなかで生きた人々の記録はあまたあるのだけれど、ひとつだけ良いニュースを言っておけば、いかなるひどい国家権力の元でも人々は通常の生活をおくり、それなりに幸せをみつけて生きることができる、という点だ。ナチスの政権下

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    DocSeri 2006/11/17
    政治への無力感と自律。
  • kom’s log 学校マクドナルド化批判

    このところ、教育法の改定に賛成する人々の意見をあっちこっち見にいっていたのだが、賛成の理由はどうやら”日教組粉砕”らしい。小学生のころにみかけた”ニッキョーソオ、フンサーイ”と、軍歌をバックに怒号するウヨクの黒いトラックの思い出からはや20年以上たつわけであるが、いまだに”ニッキョーソオ、フンサーイ”なわけで、ついにはそれが政治日程に載っている、ということなのである。いやはや時代はかわったものだ。などと目を細めるほど歳をとっているわけではないので、彼らの考え方に関する私のささやかな分析をかきとめておく。簡単なことだ。彼らの頭の中では、目下の教育は以下のような仕組みなのである。 日教組(及びその黒幕である共産党) −> 教師 −>生徒。 これを教育法の改定により次のように変える。 日政府 −> 教師 −>生徒 実にわかりやすい。正しいかどうかはともかく、明快である。要するに教育の大

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    DocSeri 2006/11/13
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