インフルエンザの治療薬であるタミフルは、異常行動との因果関係が否定できないことからこれまで10歳代の患者さんへの投与は原則として制限されていました。しかし、ようやく使用制限を解除する方針となりました。 タミフルに限らず、薬はみな未知の副作用があるかもしれないと考えなければなりません。重篤な副作用が疑われる報告が出てきたとき、「この薬の使用を中止すべきだろうか。このまま使い続けると大きな薬害が起きてしまうのでは」「しかし一方でこの薬を使わないと助けられない患者がいるかもしれない」というジレンマが生じます。 タミフルにはインフルエンザによる発熱の期間が短くなるという利益がありますが、もともと健康な小児がインフルエンザにかかってもほとんどの場合は自然に治りますし、タミフル以外の抗インフルエンザ薬もありました。当時、タミフルによる異常行動のリスクがどの程度か不明であったわけですから、いったん使用を
![タミフルの使用制限から学ぶ反省点:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e3ca10673ca943e26cb6bd295a698cb03bc2ec80/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fimages%2Flogo_ogp.png)