自民党右派を中心とする政界に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が浸透していた問題では、一つの素朴な疑問が浮かぶ。政界の右派のみならず、それを支える日本最大の右派改憲団体、日本会議なども同教会と「蜜月」関係を築いてきたことだ。日本の右派と同教会は戦前の日本のアジア侵略をめぐる歴史認識では全く相いれない立場だ。「反共」が共通項とはいえ、なぜ数十年にわたって協調してきたのか。(論説委員・田原牧)
![旧統一教会と日本会議、「野合」の運動史…歴史認識が対立しても「とりあえず共闘」の打算:東京新聞 TOKYO Web](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1aa969cb001b5363a50db08fe0c9bb4cb8627bf5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.tokyo-np.co.jp%2Fimage%2Farticle%2Fsize1%2F4%2Ff%2F1%2F3%2F4f134c289a6703c82d3269ee01201ec0_1.jpg)
安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会で、サントリーホールディングスが2017〜19年、計400本近い酒類を無償で提供していたことが分かった。政治資金規正法は企業の政治家個人への寄付を禁じており、「違法な企業献金に当たる可能性がある」との指摘が出ている。 本紙に開示された配川(はいかわ)博之元公設第一秘書=同法違反罪で略式命令=の刑事確定記録で、会場のホテル側が作成した資料に「持ち込み」として酒類の記載があり、同社の電話番号も書かれていた。同社広報担当者は無償提供を認めた上で「安倍議員事務所から多くの方が集まると聞き、製品を知ってもらう機会と考え、夕食会に協賛した」と説明。17〜19年だけでなく16年を加えた4年間に毎年約15万円分を提供したという。 夕食会は毎年参加者から1人5000円を徴収し、不足分を安倍氏側が補填(てん)していた。酒を持ち込んだ理由について、東
自民党の安倍晋三元首相が安全保障政策や改憲などに関し、テレビ番組や講演で積極的に発信している。防衛費の5年での倍増や、敵基地攻撃能力の保有を巡って相手国の「中枢攻撃」の必要性を主張したほか、日銀の独立性を軽視するような持論も展開。参院選を控え、あえて物議を醸す発言をすることで、保守層の支持を固め、自らの影響力を誇示する狙いもありそうだ。(村上一樹) 安倍氏は4月21日、自ら会長を務める安倍派の会合で、防衛費の倍増に関して「防衛費の国内総生産(GDP)比2%は、5年くらいで達成する目標をしっかりと示すのが大切だ」と強調。敵基地攻撃では「中枢を攻撃することも含むべきだ」と訴え、4月末の党提言にはいずれも主張に沿った内容が明記された。 ロシアのウクライナ侵攻直後の2月には、米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」の議論を提唱。これは非現実的として党提言に採用されなかったが、4月には憲法
ジャーナリスト伊藤詩織さん(32)が性暴力で身体的、精神的苦痛を受けたとして、元TBS記者山口敬之さん(55)に損害賠償を求めた訴訟で、伊藤さん側は4日、山口さんに対する名誉毀損を認めて伊藤さんに55万円の支払いを命じた東京高裁判決を不服とし、最高裁に上告した。 1月25日の高裁判決は、一審東京地裁判決と同様に「同意がないのに行為に及んだ」と認め、山口さんに332万円余りの支払いを命じた。一方、伊藤さんが被害を告白した著書などで、薬物を使われた可能性があると記したことに「真実性が認められず、名誉毀損に当たる」と判断した。 判決によると、伊藤さんは2015年4月、就職先の紹介を受けるため山口さんと会食し飲酒した際、意識を失いホテルで性行為をされた。山口さんは「合意があった」と主張しており、上告する考えを示している。(共同)
岸田文雄首相は21日、臨時国会閉会を受けて記者会見し、森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざん問題について「私自身も今後とも真摯(しんし)に向き合っていく」と述べたが、再調査や第三者委員会設置など具体策は示さなかった。安倍政権で新型コロナウイルス対策として調達した布製の「アベノマスク」の在庫に関しては「希望者に配布した上で、年度内をめどに廃棄するよう指示した」と表明した。 財務省の公文書改ざんを強いられて自殺した元職員の妻が提訴した裁判では、国は賠償金約1億円を払うことで幕引きを図っており、記者は「ご家族の願いは真相究明で、首相は自ら対応するつもりはないのか」と質問した。これに対し、首相は「説明責任を果たす努力をしなければならない」と話すだけで、正面から答えなかった。 国土交通省の統計書き換えや、財務省の公文書改ざんの問題に対して「厳正な事実究明や、裁判手続きに沿った中立、丁寧な対応が信頼
麻生太郎財務相は14日の閣議後会見で、新型コロナウイルスの緊急事態宣言下での行動制限の緩和案について「やれるところがやってった方がいい」と述べた。景気回復につなげるために、「国民のマインドを変える」と強調した。 政府は、ワクチン接種の進展を前提とした行動制限の緩和案について検討を本格化している。宣言下でも都道府県をまたぐ旅行や大規模イベント開催も認めるといった内容が想定されている。 緩和案について問われた麻生氏は「医者は結構反対といってたろ。医者とか、医者みたいな人がいっている話ね」と懸念の声があるとした上で、「ぼくはいろんな形で行動制限の緩和もやれるところがやってった方がいいと思いますね」と答えた。
東京五輪の無観客開催で、街頭での道案内など従来の役割がなくなった約3万人の都市ボランティアに対し、都が示すとしていた「新たな活動」について、大会開幕2日前になっても連絡が行われていないことが分かった。都オリンピック・パラリンピック準備局は「できるだけ早くお伝えしたい」としているものの、五輪の開幕に間に合うかは「分からない」と説明。ボランティアからは戸惑いの声が上がっている。(岡本太、原昌志)
東京五輪・パラリンピックで来日した関係者の一部が、宿泊する東京都内のホテル周辺で「路上飲み」を続け、住民の不安を招いている。本紙に提供された動画ではホテル近くで7人が飲酒。撮影した50代女性は「毎晩『密』になって飲んでいる。感染拡大につながらないか」と懸念する。 動画は14日に台東区内のホテル近くで撮影。大会の専用車両が止まる駐車場で外国人らしき男性たちが缶ビールなどを飲んでいる。歩道にはみ出したり、地べたにすわったりしており、1人は大会関係者を示す「ADカード」を首からぶら下げていた。 ホテルは本紙の取材に、宿泊する関係者が「路上飲み」をしていることを認めた。4~5月に来日し、競技会場の設営に従事する作業員という。ホテルのマネジャーは「隔離期間は過ぎているが、住民から苦情があり、路上飲みをしないように責任者にお願いしている。ただ一部の人は守ってくれない」と嘆く。 16日に現場を取材すると
菅義偉首相は16日、共同通信社の単独インタビューに応じ、東京パラリンピックの観客対応について、新型コロナウイルスの感染を抑制した上で、観客を入れた形での開催に強い意欲を示した。「いくらかでも観客の中でできればいい」と述べた。最終的には政府や大会組織委員会などによる5者協議で決定することになるとも指摘した。新型コロナワクチンを希望する人への接種完了時期に関しては「10月から11月中の早い時期に終えたい」と語った。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志は18日、東京都内の日本記者クラブで会見し、東京五輪・パラリンピックの感染リスクについて「無観客が望ましい」とする提言の内容を説明した。尾身氏らは同日、政府と大会組織委に提言書を渡した。「リバウンドが東京などでも起こり得る。開催の前でも感染の拡大、医療のひっ迫の予兆を察知したら、早急に強い対策を打ってほしい」と訴えた。
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