トヨタ自動車名誉会長で元経団連会長の豊田章一郎(とよだ・しょういちろう)氏が、死去したことが分かった。97歳。複数の関係者が明らかにした。 章一郎氏は発明王として知られた豊田佐吉の孫で、トヨタ創業者の喜一郎氏の長男、現社長の章男氏の父。1982年、トヨタ自動車工業とトヨタ自動車販売の合併で新たに誕生したトヨタ自動車の社長に就任。社長を務めた10年間に強い統率力で海外生産を進め、トヨタが世界に飛躍する基盤を整えた。 94~98年、自動車業界で初の経団連会長を務め、規制緩和などに取り組んだ。トヨタ名誉会長になってもグループをまとめる存在感を発揮した。2005年日本国際博覧会(愛・地球博)では、博覧会協会長として開催成功に導いた。