対照的に、アフリカ南部の6000頭ものライオンは、裕福な観光客の狩りの対象となる目的で、捕獲状態に置かれて飼育されている。 世界中の怒りを買った後に姿を隠した米ミネソタ州の歯科医、ウォルター・パーマー氏によるセシル射殺は、アフリカ南部の猛獣狩りにスポットライトを当てた。 米国に本拠を置くワイルドエイドのピーター・ナイツ専務理事によれば、同産業は推定で年間10億ドル前後の価値があるという。 セシルはジンバブエの動物保護区から違法におびき出されたとされる。セシルの死を巡っては、2人の男が逮捕されており、ジンバブエの裁判所で密猟の罪に問われる可能性がある。 一方、パーマー氏は自分が法律を破っていることを知らなかったと主張している。それでも、モザンビークやナミビア、タンザニアと並び、ジンバブエの一部でも狩りは合法だ。 金持ちの狩猟のために飼育されるライオン 一方、南アフリカ共和国には、南アに来て、
先週末には、欧州に移住しようとした数百人の人々が地中海で溺れて亡くなったが、同様な心情の発露が見られることはなさそうだ。 しかし、この悲劇が大規模で、その数字の背後にある人々の事情も注目されていることから、欧州の政治家たちは、これまで無視したいと思っていたこの問題にいよいよ向き合わざるを得ないかもしれない。 欧州連合(EU)の外相たちは20日、ブリュッセルに集まって話し合い、緊急のEU首脳会議を開催せよというイタリアの要請に応じることを決めた。 人道的には許されない悲劇、いざ行動となると・・・ それでも、実際に行動を起こすのは難しいかもしれない。EU首脳には3つの選択肢があるが、いずれも魅力的ではなく、政治家はこれを自分の問題として受け止めるのに消極的になっているからだ。 このような悲劇にはとても耐えられない、何とか防がなければいけない――これが人として自然な反応だろう。従って第1の選択肢
中国は過去5年間で武器・装備品の輸出を143%増やし、ドイツを抜いて世界第3位の武器取引国になった。 このデータはスウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)がまとめたもので、中国の軍事面での影響力に対する諸外国の恐怖心を強め、隣国インドとの摩擦を激化させる公算が大きい。 過去5年間における最大の輸出先は、インドの南アジアのライバルに当たるパキスタンで、中国からの輸出品の41%を購入した。 買い手を選ばない中国、最大の輸出先はパキスタン SIPRIによれば、中国からの武器輸出の大半は近隣のアジア諸国向けで、世界の武器市場における中国の輸出のシェアは2005~09年の3%から2010~14年の5%に拡大したという。 中国人民解放軍の退役大佐、岳剛氏は次のように話している。「パキスタンは何十年も前から中国と武器取引をしている。その理由の1つは、インドの怒りを買うことを恐れた多くの西
ネスプレッソの最高経営責任者(CEO)は、コーヒーの原産地・東アフリカの一角を占める南スーダン共和国産のコーヒー豆に大きな期待を寄せている。 南スーダンの農家が同社のコーヒーカプセルにコーヒー豆を提供するのは数年先のことになる。しかし、この国から初めて輸出された豆を受け取った同社のジャン・マルク・デュボアザンCEOは、「コーヒーのゆりかご」で収穫されたコーヒーをぜひ世界中の消費者に試飲してもらいたいと考えている。 スイスの食品大手ネスレの傘下にあるネスプレッソのデュボアザン氏は27日、総額5億スイスフラン(5億4600万ドル)の農業従事者福祉環境6カ年プログラムを発表する。このうち1500万スイスフランは南スーダン、エチオピア、ケニアに投資される。 また、このプロジェクトでは、コロンビアのコーヒー栽培農家が加入する退職年金基金への資金拠出や、同社のコーヒーが詰められたアルミニウムカプセルの
西アフリカ・ギニアのゲケドゥで、エボラ出血熱で死亡した患者の遺体を運ぶ「国境なき医師団」のスタッフ〔AFPBB News〕 リベリアとシエラレオネにおけるエボラウイルスの拡散は、死に至ることもあるこの感染症の過去最悪のアウトブレイク(集団発生)――公式発表によれば、少なくとも1229人が犠牲になった――を封じ込めようとする他の西アフリカ諸国の努力を上回ってしまう恐れがある。 しかし、ギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国でエボラ出血熱を封じ込めようと先頭に立って奮闘している国境なき医師団(MSF)によれば、被害に見舞われている国々からの支援増強要請に対する国際社会の反応は「全くない」という。 アフリカ大陸の他の地域におけるエボラ出血熱の集団発生に長らく対処してきた実績を持つMSFは、感染した患者を隔離する病室の確保に苦労していると話している。現地では国際的な支援団体がMSFのほかにはほとん
ケニアの観光産業が新たな危機に見舞われている。ここへ来て再び、イスラム過激派アルシャバーブによる同国沿岸部への攻撃が相次ぎ、業界をさらに震撼させているからだ。 アルカイダと関係のあるソマリアのジハード(聖戦)集団アルシャバーブは16日夜、人気の高いラム島から30キロほど離れた村落を襲撃し、少なくとも15人を殺害した。その前日には近くの町ムペケトニで大虐殺があり、49人が死亡している。 アルシャバーブが外国人観光客に警告 目撃者によると、ムペケトニの襲撃はソマリ語を話せない男性やコーランの祈りの言葉を暗唱できない男性を標的にしており、襲撃後には、アルシャバーブから外国人訪問客に対する背筋の凍るような警告が出された。「ケニアは今、正式に交戦地帯となった。国内にとどまる訪問客の身の安全は保証しない」というものだ。 新たな暴力とケニア国内でのアルシャバーブの存在感の高まりは、ケニア政府にさらなる圧
ナイジェリア政府が6日、国内総生産(GDP)推計値を2倍近くに増加させた統計改定値を発表した後、同国は南アフリカ共和国を抜き、アフリカ最大にして世界で26番目の経済大国になった。 統計の修正の結果、2013年のナイジェリアのGDPは5090億ドルとなり、それまで公表されていた推計値を89%上回った。変更は計算のベースとなる年を、経済の構造が今と大きく異なり、銀行業務や通信などのサービスはほとんど統計に現れなかった1990年から2010年に移すことによって生じた。 ネスレからスタンダードバンク、ハイネケンからMTNに至るまで、様々な企業が既にナイジェリアに巨額の投資を行ってきたが、アナリストらは、統計修正はさらなる投資を呼び込むきっかけになると話している。 修正は心理的なインパクト、さらに投資を呼び込むきっかけに 「修正には心理的なインパクトがある。外国人投資家に対し、この国には大きな消費者
(2014年3月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ナイジェリア中央銀行総裁の職務を停止されたラミド・サヌシ氏の調査結果が本当に正確だったとすれば、人類史上最大級の強奪が1億7000万のナイジェリア国民の鼻先で起きていたことになる。 ナイジェリアの国内総生産(GDP)の約5%に相当する大金が国営石油会社から抜き取られたとされる。消えたお金は、ナイジェリア政府が原油高によって享受したはずの棚ボタ式の収入に匹敵し、政府は通常、歳入の70%を石油収入に依存している。2012年1月から2013年7月までの19カ月間で最大200億ドルの石油収入が行方不明となっている。 すり替えられた議論 このカネがどこに行ったのかという謎は、うやむやにされたままだ。莫大な国家歳入が漏洩しているように見える多くの穴を塞ぐための手段も一切講じられていない。さらに、疑惑の重大さとサヌシ氏が疑惑を裏付けた詳細な証拠を
ナイジェリアのグッドラック・ジョナサン大統領にとって、ナイジェリア中央銀行(CBN)のラミド・サヌシ総裁はかねて、耳元をぶんぶん飛ぶハエのような存在だった。 サヌシ氏は絶えず大統領に苛立ちを与え、今月は、噂されている来年の大統領選での再選を邪魔しかねない一大疑惑をぶち上げた。 だが、サヌシ氏を職務停止処分とする政府決定は、ナイジェリアに大きな代償をもたらす恐れがある。サヌシ氏ほど挑戦的ではないと見られている後継者を指名したことと併せ、今回の処分は投資家に衝撃を与え、ナイジェリアの通貨ナイラを史上最安値まで下落させた。 ジョナサン大統領のスポークスマンは、サヌシ氏は「金銭的な無謀さ」と「広範に及ぶ不正行為」のために職務を停止されたと述べた。「CBNの授権法、デュープロセス、責務の違反」に関する調査が終わるまで、サラ・アラデ副総裁が総裁代理を務めることになる。 汚職疑惑と関係した政治的な「オウ
(2014年1月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国と日本は東シナ海に浮かぶ島の領有権を巡って論争を繰り広げた。東京にある神社の参拝を巡っても衝突した。両国は英紙の寄稿ページで舌戦を繰り広げ、日中の駐英大使が互いの国をハリー・ポッターのヴォルデモートの闇の力になぞらえた。そして今、舞台を転々と移す両国の論争はさらに遠い場所へと旅した。アフリカである。 安倍晋三首相は先週、ビジネスの獲得と親善を深めることを目指し、アフリカ3カ国を歴訪した。日本の首相がアフリカ大陸を訪れたのは8年ぶりのことで、安倍首相が「日本外交のニューフロンティア」と呼んだ取り組みの中で、コートジボワール、モザンピーク、エチオピアを訪問した。 日本は古くからアフリカを援助してきたが、中国がアフリカ大陸につぎ込んでいる巨額な資金には敵わない。それでも昨年6月、日本政府は40人近いアフリカ諸国の指導者を日本に招き、商
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