韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が2019年11月5日に早稲田大学で行った講演で、元徴用工問題をめぐる新たな解決案を披露した。韓国外務省は6月、韓国企業と被告となった日本企業が資金を拠出して元徴用工に賠償する案を出し、日本側に一蹴されたという経緯がある。 文氏は、この韓国政府の提案を「1プラス1」と呼び、さらに両国民の寄付を加えて「プラスアルファ」することを提言。だが、これが実質的な解決策になるとは考えにくく、早くも日韓双方から批判の声があがっている。 ■解散した「和解・癒やし財団」残金も基金に充当 文氏は講演の中で、両国企業や国民からの寄付に加えて、15年末の慰安婦合意で設立されたが実質的な活動をしないまま解散した「和解・癒やし財団」に残された60億ウォン(約5億6000万円)も加えて基金を設立し、元徴用工に慰謝料を支払う法案を検討していることを明かした。 日本政府としては、元徴用工