【ニューデリー=岩田智雄】安倍晋三首相は今月13〜15日にインドを訪問する。これを前に、インドと中国が両国とブータン3カ国の国境付近で対峙(たいじ)した問題で、インド政府が日本政府に、インドの立場を支持したことへの謝意を伝えていたことが8日までに分かった。日印は、中国をにらんだ自衛隊とインド軍の共同訓練の拡大でも正式に合意している。モディ印首相との首脳会談で、安全保障での協力が加速しそうだ。 対峙問題は、中国人民解放軍がインドに隣接する中国とブータンの紛争地で道路建設を始めたことで発生した。インドは「深刻な安全保障上の影響を伴う重大な現状変更だ」として派兵し、中印軍が紛争地内で8月下旬までの約2カ月半、にらみ合いになった。この対立について、平松賢司駐インド大使は、メディアの取材に、「関係国が力を背景とした一方的な現状変更を行わず、紛争を平和的に解決することが重要だ」との見解を示していた。
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