政府が高等教育無償化の要件として、外部からの理事や実務経験のある教員の登用を増やすよう大学に求めていることについて、国立大の7割超が「反対」と考えていることが毎日新聞のアンケートで分かった。賛成は1割にとどまった。国立大は2004年度に法人化しているが、教育の機会均等をたてにした政府の干渉に反発が広がっていることが浮き彫りになった。(19面に「幻の科学技術立国」) 高等教育無償化は、政府が昨年12月に閣議決定した「新しい経済政策パッケージ」の一環で、住民税非課税世帯の子の大学や専門学校などの授業料や入学金を政府が負担する。20年度実施予定。産業界のニーズを踏まえ、対象を「学問追究と実践的教育のバランスが取れている」大学などとし「外部人材の理事」や「実務経験のある教員による科目」を一定割合以上にするよう要件を設けた。