[東京 5日] - ドイツの東北端・バルト海に面したメクレンブルク=フォアポンメルン州――。日本でめったに名前を聞くことのない、この旧東独の州で4日、州議会選挙が行われ、その結果にドイツ政界では激震が広がっている。 移民排斥や反イスラムを訴える右派のポピュリスト政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が20.8%の票を獲得し、メルケル首相が率いる中道右派「キリスト教民主同盟(CDU)」の19.0%を上回る支持を獲得したのだ(いずれも出口調査での暫定的な得票率)。 メクレンブルク=フォアポンメルン州は多数の自然保護区を抱え、16ある連邦州の中で最も人口密度が低い州だが、今や欧州に欠かすことのできないリーダーとなったメルケル首相が、1990年に連邦議会議員に初当選して以来、地盤としてきた州だ。お膝元での手痛い敗北で、党内でのメルケル首相の求心力が弱まりかねない。 今回の州議会選挙の最大の争点は、
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