ロシアでウリュカエフ経済発展相が収賄容疑で身柄拘束されるという大事件があった。ただ、個人的にかまっている時間が一秒もないので、当ブログでは、ウリュカエフ大臣が2013年に起用された時に書いたレポートをご参考までにお目にかけて、お茶を濁す。『ロシアNIS調査月報』2013年8月号に書いた「ロシアの経済相交代と政策論争」というレポートである。 はじめに 2013年6月24日、ロシア連邦政府で、経済発展相の交代があった。D.メドヴェージェフ現内閣が発足した2012年5月以来、その座にあったA.ベロウソフ大臣が退任し、同氏は経済問題担当の大統領補佐官に転身した(経済問題担当の大統領補佐官は、E.ナビウリナ女史が中銀総裁に就任したことに伴い、空席になっていた)。そして、ベロウソフに代わり、新経済相に任命されたのが、これまで中銀の第一副総裁を務めてきたウリュカエフ氏であった。 本稿では、今回の経済相人