中小運送事業者に話を聞くと、「4月に入っても運賃値上げ交渉はうまく進んでいない」という声が多い。期待していた値上げが実現せず、事業継続に不安を感じる経営者も増えているようだ。 大手鉄鋼メーカーの二次傭車として仕事を受けている大阪市のある運送事業者。元請けや一次請けの事業者と運賃交渉を行ってきたが、「4月上旬を過ぎても何の返事もない。値上げ幅が明確にならないので、事業計画が立てられない」と嘆息する。 高速道路の使用では、「200kmを超えた分は負担する」という通知を受けているが、「時間外労働の上限規制もあり、日帰りできない300km以上の運行は行っていないため高速利用は少なく、荷主の負担増は事実上ない」という。 別の運送事業者も、「3月に運賃値上げの連絡が来たが、対象は300km以上の運行のみ」と渋い顔。「長距離運行は数十%の値上げとなったが、日帰り可能な運行は数%程度」とし、「回数を走る配