「X月X日リエコ、日本にいる?会える?」 チャタムハウスのクレオから連絡が来たのが1週間前。 急遽、彼女が責任者のインド太平洋事業に協力することになった。 何やら日本のカウンターパートが急に都合が悪くなったのだそうだ。 私が安倍政権のインド太平洋構想と海洋安全保障の大きな方向づけに関与できたのは彼女のおかげなのだ。 きっかけは2017年の古屋圭司議員が会長を務める島嶼議連・海洋議連での講演。この講演のために私は急遽膨大な最新情報を確認した。そこに彼女のレポートがあった。中国の太平洋進出のネガティブな「闇」がそこに書かれていた。トンガ王国に中国マフィアが殺し屋を送り、在トンガ中国大使夫人は中国人娼婦(トンガ高官を相手)と友人。そんな話である。 私の講演では彼女の記事を引用しなかったが、太平洋の中国進出に対する見方を固めてくれた。2017年ーまだ中国の脅威はパブリックで明確に語られていなかった