G20大阪サミットで、米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席は、交渉でどのような攻防を繰り広げたのか(写真:AFP/アフロ) G20大阪サミット(主要20カ国・地域首脳会議)で、特に世界の注目が集まったのが米中首脳会談だ。大方の予想通り、新たな追加関税は発動せず、貿易協議を再開することで合意した。一応の“想定内”で、市場には安堵が広がった。しかし、その安堵もつかの間、トランプ米大統領の記者会見で激震が走った。中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)との取引を容認すると発言したからだ。 早速、各メディアは以下のような見出しを打った。 「華為技術(ファーウェイ)との取引容認」 「ファーウェイへの制裁解除へ」 だが、トランプ大統領の発言だけで判断するのは早計だ。米中双方の政府からの発表を見極める必要がある。 確かに、トランプ大統領は記者会見で、「(米国企業は)ファーウェイに対して製品を売