NHKの一連の不祥事を受けて設けられた第三者組織「NHK“約束”評価委員会」(辻正次・大阪大名誉教授ら3委員)が23日、08年度の評価報告書を発表。視聴者への調査をもとに、NHKの番組に寄せられる信頼は経営・組織への信頼に必ずしもつながっていない、と指摘した。 委員会は今年3月、視聴者2210人を対象にNHKと民放の信頼度を調べた。番組を信頼していると答えたのはNHKは69.5%で、民放の48.2%を引き離した。ところが経営・組織を信頼していると答えたのはNHKが43.8%、民放が37.7%で大差がなかった。 委員会は「番組は信頼するが経営・組織は信頼しない」がNHKは26.5%で、民放の16.8%より多いことを重視。「民間企業は商品・サービスの信頼が経営の信頼に直結するが、NHKは民間企業とは異なる目線で見られている」と指摘した。(大室一也)