2001年に登場した片岡朗氏が開発した「丸明オールド」という書体が相変わらず人気である。この書体とは知らずに目にしている方も多いかもしれない。最初のころはおもに広告に使用されていたが,さいきんではビジュアル雑誌などにも多用されている(下図は広告のキャッチコピーに用いられた「丸明オールド」一部)。 人気の理由は,古風な明朝体の雰囲気を残しながらもモダンな味を持つデザインが支持されたということなのだろう。仮名の骨格は秀英書体のリメークであるから,明治期の築地・秀英書体を知っている人にとっては懐かしい感じを与えるのかもしれない。しかし漢字は少しイメージが異なっていて,ウロコやその他の収筆部に用いられている「丸」の要素が目立つ(実際には仮名も始終端は丸の要素が用いられている)。 同氏のウェブサイトで,氏はつぎのように書いていた(現在はリニューアルして,文章も変わっている)。 あたらしい明朝体「