新字の「闘」は常用漢字なので子供の名づけに使えるのですが、旧字の「鬪」は子供の名づけに使えません。実は、旧字の「鬪」も、昭和56年9月30日までは子供の名づけに使えたのですが、翌10月1日以降は使えなくなりました。つまり、昭和56年9月の時点では、「闘」も「鬪」も出生届に書いてOKだったのが、10月になって、「闘」はOKだが「鬪」はダメ、という風に変わったのです。旧字の「鬪」が使えなくなった背後には、「鬭」という別の旧字の存在がありました。 昭和21年11月16日に内閣告示された当用漢字表には、旧字の「鬪」が収録されていました。当用漢字表は部首画数順に漢字を並べており、とうがまえ(鬥)という部首には、たった一字「鬪」が収録されているだけでした。昭和23年1月1日の戸籍法改正で、子供の名づけに使える漢字は、この時点の当用漢字表1850字に制限されました。当用漢字表には、旧字の「鬪」が収録され