鈴木よね (1852–1938) 。夫亡きあと辣腕を振るい事業を拡大、大企業家としてタイム誌やワシントンポストなどでも報じられ、豪州日刊紙キャンベラ・タイムズ(1927年6月14日付)では「世界で最も金持ちな女性」として紹介された[1]。よねを描いたドラマ「お家さん」では天海祐希がよねを演じた 1874年(明治7年)、兵庫の弁天浜に旧川越藩領出身の鈴木岩治郎が、当時番頭をしていた辰巳屋ののれん分けを許され鈴木商店を開業する。 1886年(明治19年)、のちに鈴木商店を支える金子直吉が鈴木商店に丁稚奉公に入る。順調に売上を伸ばし神戸八大貿易商の一つに数えられるようになる。1894年(明治27年)に鈴木岩治郎が死去。廃業の提案をよそに妻の鈴木よね(米)[注 1]が金子直吉と柳田富士松の両番頭に委任し事業を継続する。その直後、金子は樟脳の取引で損失を出す。鈴木よねはそのままの体制で経営を続ける。
