自らの知恵と努力で自らの組織をイノベーションして利益をあげていかなければならない企業人や、厳しい生活環境の中で懸命に日常を生きている国民が、その利益や収入の一定割合を賭場の胴元のように吸い上げ、税金として使う官僚たちに冷たく当たるのは仕方ない。企業人と官僚とでは、業務の内容も方法論も違っている。戦後社会は、企業が現実を担い、官僚が企業活動を進めるためのインフラ整備と法整備など、未来への地ならしを行ってきた。その結果、一般国民の生活も安定的に守られてきた。 吹き荒れる官僚バッシングの嵐 その構造がバブル崩壊以後、狂ってきた。金融政策も、産業育成政策も、社会福祉政策も、教育政策も、官僚主導の政策がことごとく空回りしている。もちろんそれは政治の混乱と無力化による要因が大きい。失敗した政治家は選挙で鉄槌をくだせるが、官僚に対して国民は何も出来ない。そうした苛立ちが、今、日本全体に官僚バッシングの嵐
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