死者40人、負傷者530人超の被害を出し、今も救援作業が続いている台湾南部で発生した地震の影響で、一部区間で運行中止した台湾新幹線(台湾高速鉄道)が、わずか1日で全線運転を再開した。台湾新幹線は日本の技術を採用しており、その安全性が改めて証明されたかたちだ。一方、同じく地震が多いインドネシアでは、中国が高速鉄道計画を受注したが、安全性への懸念などから建設認可すら下りていない。 6日の地震で、台湾新幹線は台中以南の運行を中止したが、7日には全線で運転を再開した。 台湾は日本と似て地震が多い。高速鉄道導入をめぐっては、日本と独仏企業連合が受注合戦を繰り広げたが、1999年の台湾大地震を受け、新幹線が逆転で決まった。 この事例を学んでほしいのが、地震国であるインドネシアだ。2004年のスマトラ島沖地震(マグニチュード9・1)や、06年のジャワ島中部地震(同6・3)など、大規模地震が多発している。