日産自動車で無資格の社員が完成車両の検査をしていた問題を巡り、9月に国の立ち入り検査で問題が発覚した後も、一部工場では無資格検査を今月11日まで続けていたことが分かった。 無資格検査で新たに出荷されたのは約3800台。日産の西川(さいかわ)広人社長は2日の記者会見で再発防止に取り組む姿勢を示していたが、現場が無視した格好で、管理体制が厳しく問われそうだ。 日産によると、無資格検査を継続したのは、日産車体湘南工場(神奈川県平塚市)。タイヤが左右に曲がる角度をチェックするためにハンドルを回す作業を、資格のない「補助検査員」と呼ばれる社員2人が担当していた。基準を満たしているかどうかは機械が判定。正規の検査員はその結果だけを見て検査済みの印鑑を押していた。