日本のホモフォビアの諸相を読み解く力作 エイズ・パニック、府中青年の家宿泊拒否事件、新木場事件などを題材に、日本社会における同性愛をめぐる状況についてまとめた良書。世界と日本のホモフォビアの歴史を振り返り、日本は同性愛に「寛容」との俗説に一石を投じる部分も必読。 日本にはゲイ差別はない? またまたご冗談を この新書では、主に1980年代以降の日本で同性愛をめぐって起きたいくつかの事件・訴訟の詳細が取り上げられています。いちレズビアンの自分の目から見てさえ「概要は知っていたが、この事実は知らなかった」という情報が数多くあり、勉強になりました。 エイズ・パニックとゲイのスケープゴート化 薬害エイズを隠蔽するため、厚生省(当時)が男性同性愛者を「日本のエイズ第1号患者」に仕立て上げたというところまでは知ってたんですよ、あたし。でも、当時の報道や厚生省の動きが具体的にどうなっていたのかまでは、本書
![『同性愛と異性愛』(風間孝&河口和也、岩波新書)感想 - 石壁に百合の花咲く](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a5a0dec34ce5dd3646c861d7bc0cfb391fb2be2d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41uRvKTVupL.jpg)