「次のアポイントメントに遅れそうです。そろそろ出かけないと」,「しょう油が残り少ないのでついでに買っておいてはいかがですか」,「天気もいいし,あまり最近運動していないようなので一駅分歩きませんか」──。 携帯電話とネットワークにつながったコンピュータ群が連携し,“秘書”のようにユーザーの世話を焼く。SF映画の世界のようだが,こうしたサービスが現実になろうとしている。インターネット・サービス事業者や通信事業者がユーザーの趣味・嗜好や端末に内蔵された各種センサーから集まるリアルタイムの行動データである「ライフログ」を収集し,積極的にサービスに活用し始めるからだ。集まった情報からユーザーの行動を推測し,冒頭のような提案ができるようになる。つまり「“できるケータイ”から“してくれるケータイ”」(NTTドコモの山田隆持代表取締役社長)に変化していく(図1)。
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