九州電力玄海原発2、3号機(佐賀県玄海町)の再稼働をめぐる「やらせメール」問題は、同社の関連会社社員の内部告発が発覚のきっかけとなったことが9日、分かった。佐賀県はこのメールの存在を、再稼働をめぐる国の説明会の前に把握していたが、特に問題視しなかったという。 関係者によると、国が佐賀市内で開いた説明会の前日の6月25日、関連会社社員が「ここまでやるのか」「会社のためにもよくない」とし、福岡県内の共産党事務所に接触。再稼働を支持する電子メールを説明会中に投稿するよう、九電が本社や子会社の社員に指示した文書を持ち込んだ。 事情を知った佐賀県議会の同党所属、武藤明美議員が、説明会当日の朝、県幹部に伝えたが、特に問題とされなかった。県幹部は「証拠がなかった」「説明会の趣旨は、多数決ではなく、素朴な疑問を解決することだ」と話している。 【関連記事】 【動画】天井吹き飛び、地下に汚染水=3号