《「話せばわかる」なんて大うそ!》という帯の文句に惹かれて手に取りました。ベストセラーにもなっているようですね。 ・養老孟司(ようろう・たけし) 1937(昭和12)年神奈川県鎌倉市生まれ。1962年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年東京大学医学部教授を退官し、現在北里大学教授、東京大学名誉教授。著書に『唯脳論』『人間科学』『からだを読む』など、専門の解剖学、科学哲学から社会時評まで多数。 ▼本書の内容 養老孟司の話を新潮社の編集部の人たちが文章化したもの。題名の「バカの壁」は、 養老孟司が最初に書いた本である『形を読む』からとっている。「われわれは自分の 脳に入ることしか理解できない、学問が最終的に突き当たる壁は自分の脳だ」という 意味。この「バカの壁」が誰にでもあり、一人一人違うものであるから世界には様々 な回答が生まれる。そうした複数の解を認める社会が住み