国土交通省は自動車を量産する際の保安基準に、自転車に乗っている人に対する保護性能を加える方針を固めた。 自転車が車にはねられて死亡する事故を減らすことにより、年間4000人超の交通事故死を少しでも減らしたい考えだ。 国交省は2017年度予算の概算要求に、基準を定めるための調査費用を盛り込む。自転車が車にはねられた際にどの程度の衝撃が加わり、乗っている人は車のどこにぶつかりやすいのかなど、事故のメカニズムを分析した上で、どのような保護性能が必要かを見極め、21年度にも保安基準に加える方針だ。 15年の交通事故による死者は4117人だった。歩行者が1534人(37%)と最も多く、自転車に乗っていた人も572人(14%)に上る。